こんにちは、モッチです!
『ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~』をフルコンプしましたので、作品紹介 →後日談&正規ルート感想 → 個人的レビュー → 総評 → まとめの順に書いて行きたいと思います。
・ネタバレを含む部分は、「続きを読む」ボタンでワンクッション置かせて頂きます。
本日もよろしくお願い致します。
前作の感想はこちら
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ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想~ フルコンプ感想【ネタバレON/OFF有】
こんにちは、モッチです! 今日は「ビルシャナ戦姫」をフルコンプしましたので、作品紹介 → 個別ルート感想 → 個人的レビュー → 総評 → まとめの順に感想を書いて行きた…
目次
作品紹介
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~とは?
OPムービーなど
『ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~』(以降ビルシャナFD)は、2020年にオトメイトさんから発売された女性向け恋愛ゲーム『ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想~』のファンディスクです。対応機種はSwitchのみ。
本編攻略キャラクター5名の後日談に加え、なんとサブキャラクター4名の正規ルートを追加した大変豪華なファンディスクです。
個人的には欲しいものが全て詰まった最高のFDでした・・!
ストーリー概要
新しい風は、まだ見ぬ未来を連れて――
平家と源氏の命運をわけた『平治の乱』から十五年――。
かろうじて命を助けられた源氏の御曹司・遮那王は、
山深い鞍馬に預けられ、修行の日々を送っていた。
そんな遮那王には誰にも知られてはならない秘密があった。
――実は女だという重大な秘密が。
引用元:https://www.otomate.jp/birushana/fd/
ヒロイン紹介
主人公:遮那王/源義経(名前変更可)
源義朝の庶子として生まれるが、平治の乱で父が敗死したことにより男として鞍馬寺に預けられる。
持って生まれた才と源氏の子ということで、周囲から打倒平家を期待されて育つ。
特に、師であり育ての親である覚日からは、その才を見込まれ幼少期より兵法と武術を叩き込まれる。
だが、本人にその意志はなく、穏やかに生きることを望んでいる。
情に厚く、身分よりも個を重んじる傾向がある。
生まれてすぐに寺に預けられたため、家族の温かみを知らず憧れを抱いている。
引用元:https://www.otomate.jp/birushana/fd/
攻略キャラクターとおすすめ攻略順
ファンディスクということで、後日談については前作をプレイしてからご覧になることをおすすめします。
4名の正規ルートは誰から攻略しても問題ありません。好みで選んでしまってOKです。
攻略キャラクター&キャスト紹介
源 頼朝 | CV:古川 慎さん |
平 知盛 | CV:福山 潤さん |
平 教経 | CV:河西 健吾さん |
武蔵坊弁慶 | CV:梅原 裕一郎さん |
春玄 | CV:斉藤 壮馬さん |
後日談感想 (ネタバレON/OFFボタンあり)
春玄 CV:斉藤 壮馬さん
続きを読む
春玄の遮那を慈しむような眼差しと優しい声がたまりませんね…!?
冒頭の2人のやりとりから幸せ感に溢れていてぐああ!と早々に爆発しました(早いわ
2人は世間的に死んだことになっているため、もう戦いに関わることはできません。
そのあたり遮那はまだ割り切れていないようで、時々チクリと胸が痛むような表情を見せます。
本来遮那は人の上に立つ人間で、無意識かもしれませんが人々を気にかけずにはいられない。
春玄もそれに気付いていて、もっと自分に…と言いかけるシーン。
自分に…何だろう、溺れてほしいのかなとか、甘い中に絶妙な暗さと危うさを感じて良い…!となっていましたが、春玄はそんな仄暗男じゃなかった(オイ
実を言うと前作の内容がかなりうろ覚えでして、遮那が何を悩んでいるのか、葛藤しているのか分かりきっていない部分はあったのです。
この辺りは本編の内容を復習してからやるべきだったなと激しく後悔しました。
しかしどこか心残りのあった「義経」を、偽物の一件で本当の意味で成仏させることができたのではないかなと思います。
除霊うんぬんのくだりは正直よく上手くいったなと思いましたが、春玄は遮那だけを見ているし、自分だけを見てほしいという辺りがすごく良かったです…
2人の一蓮托生っぷりに、まだ後日談1人目だというのに優勝!!!と叫びたくなりました。
まだ4人もいるんですよ…?ビルシャナFDすごすぎません?もはやプライスレス。
・彼は仄暗男ではないと書きましたが、仄暗い思いも併せもった最強のずる男でした(最高
・ずっとイチャイチャしていた。
源 頼朝 CV:古川 慎さん
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源氏から離れるルートを初回に選んだので、次は軍に留まったお話が気になり頼朝様をチョイス。
壇ノ浦で怪我した後、療養中の遮那はしばらく邸から出してもらえなかったんですね。
どこか仄暗さを感じる過保護に兄弟みを感じる(オイ
頼朝ルートの義経は頼朝様の悲願(=源氏の再建と平和な世作り)を叶えることが全てです。
頼朝が源氏を再建するためには後白河法皇を納得させる必要があります。
ですがそのためには①法皇の側近から嫁を選ぶことと②奥州を滅ぼすことを要求されてしまうんですね。
奥州は義経にとって恩のある土地であり、頼朝にとってはどちらも苦しい問題です。
もはやあの狸親父を滅ぼして実権を奪おうぜ…と思ったのは内緒ですが、頼朝はちゃんと手を打っていたんですね。
最終的には欧州の藤原氏の養女となった義経を嫁にすることで、法皇をなかば無理矢理黙らせた形になります。
この辺りは頼朝の根回しでかたがつくので、義経は寝耳に水状態です。
嬉しい反面とまどいが大きいのもよく分かります。
個人的にはたとえ他の女性と一緒になっても頼朝を支える!と悲壮な覚悟していた義経が少し可哀想でした。
頼朝様はいつも言葉が少ない!とか正直失礼なことを考えていたんですが、義経から「妻になれなくても武将として支えるよ(要約)」と言われて頼朝は悲しかったんですね…
将来を誓い合った仲なのに、それこそなんで相談してくれないのかという話。
すれ違いからの頼朝様の愛の深さとコミュニケーションの大事さを思い知ったお話でした。
頼朝ルートでは皆に平家出身であること、女であることを打ち明けているので、その辺りが分かった上でのやりとりが見られて新鮮でした。
信継さんの提案で仲間内での遮那は「姫」と呼ばれているそうですが、この時の信継さんが少し得意げなのに笑いました(笑
相変わらずの愛されっぷりが微笑ましいです。ひそかに嫉妬する頼朝も。
武蔵坊弁慶 CV:梅原 裕一郎さん
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壇ノ浦の戦いで酷い傷を負った弁慶は鞍馬寺で義経の手厚い看病を受けていました。
2人は一応夫婦。女人禁制の寺にいつまでもいられないということで、弁慶の回復を機に寺を出ることを決めます。
行き先は平泉。
かつて京から逃れた義経を匿ってくれた上、烏帽子親となってくれた藤原氏に性別のことを打ち明け、謝罪するためでした。
藤原氏は義経の身の上を理解した上で快く許して下さって、本当に優しい方だなぁと思います。息子泰衡さんは激おこでしたが(オイ
平泉には和平のために訪れた源氏の皆もおり、久方ぶりの再会となりました。
しかし女だと知らない状態でいきなり義経が着物姿で現れるので、割と阿鼻叫喚状態でしたよね…w
そんななか強調される「主が部下に嫁ぐなんてとんでもない」的な身分差の話題にチクチク耳が痛かったです。弁慶も常々悩んでいる様子でしたので…
平泉と源氏の和平のために、泰衡さんと義経の婚姻話が出た時はヒヤッとしましたが、弁慶が全力で止めに入り事なきを得ました。
ただ正直、泰衡さん的にはなんだったんだ…って感じですよね。
身分差の話は2人の覚悟があるならいいよといった感じにさらっと片付いて正直アレ?となったのは内緒。
しかし最終的には祝言まで準備して下さり、藤原氏は義経に徹底的に甘いということがよく分かりました。平泉は義経に優しい。
これまた義経万歳の忠信&信継の平泉兄弟が姑よろしく弁慶に絡んでいくのが面白かったです。
2人のルートが楽しみだな。
平 教経 CV:河西 健吾さん
続きを読む
前向きに田舎ハッピーライフを送る2人。
村人たちは優しく、絆は確かなもので障害など何1つないように思えますね。
前作の終わりは確か壇ノ浦で教経と一騎討ちし、相討ちになったように見せかけ海に落ちたんでしたね。
2人が生きているのを知っているのは平家の知盛と重衡だけで、これからは平氏でも源氏でもないただの2人として生きていこう、という終わり方でした。
この2人に試練が降りかかるとしたらこの辺りかなぁとぼんやり考えていたので、村のおばちゃんたちが「心も体も結ばれてこそ夫婦」という爆弾を運んできた時は私も後ろに吹っ飛びました。
そういう悩みで来たかぁ…と。
しかしあれだけラブラブなので、正直もう身も心もラブなのかと思ってましたよ(野暮
その辺りは何か事情があるようですが、硬派な教経のことだから正式に結婚式を挙げてから…とか考えていそうだなと。
近くの村が平家の残党に襲われたと聞き、自分も力になりたい義経ですが、苦労して手に入れた「普通」の生活を崩さないためにぐっと我慢しています。
好敵手としても妻としても不十分だ…と歯がゆい様子が可哀想でしたね。
どちらの悩みも田舎の村に突然現れた知盛&重衡がバーン!と解決してくれるのには笑いましたが、本当良いキャラしていますよねあの2人…田舎の風景が似合わないこと(笑
嵐のような存在感でした。
教経の事情は大体予想通りでしたが、色々手順が間違っていて詰めが甘いところが微笑ましいなと(笑
生真面目で真っ直ぐな2人が愛おしい後日談でした。
平 知盛 CV:福山 潤さん
続きを読む
平家の知盛と源氏の姫である義経の結婚は和平の象徴とされ、世間から歓迎を受けました。
しかし結婚後、義経はなかなか邸の外に出してもらえない様子。
常に近くに女房がおり、外にも出られない生活はストレスでしょうね。
知盛もその辺りはちゃんと理解していて、義経の笑顔を曇らせないために源氏の皆に会う許可をくれた時は、驚いたと同時に確かな人間味を感じて嬉しかったですね。
もちろん閉じ込めておきたいのが本音のようですが(笑
いざ源氏の皆に会う日、ばっちり着いてきて嫉妬の嵐が吹き荒れておりました。
その流れから発生する知盛vs頼朝の冷ややかなこと。
でもそうですよね、本当のところ義経は平家の姫なので、真実を明かして頼朝と結婚するのもアリだったのかなぁと。
知盛は怒って義経を連れ帰ってしまうんですが、単なる嫉妬ではなく「義経の出自を世間に曝け出した場合、好奇の目に晒されて義経が傷つくこと」に怒ったんですね。
出自の話が出たからかその晩義経は蓮月が嗤う不吉な夢を見てしまい、「人外の力が自分の後にも受け継がれてしまう」不安から、知盛と触れ合うことを避けるようになります。
避けられる理由が分からず悩む知盛が不憫でしたが、恋愛ごとを縁がなさそうな教経に相談する辺りはツッコミたくなりました(笑
しかしよく考えると他に相談できる相手がいない…
話すだけで気が晴れるすることもありますしね。それだけ教経が信頼されてるということなんだなと。
しかし知盛が珍しく弱っている知盛に対して普段束縛しすぎだからでは?と辛辣すぎる教経&信継&高綱には笑いました。
すれ違いは最終的に解決し、子が力に目覚めても2人で守り抜くことを決めます。
とにかく知盛がずっと優しくて、最初の頃とは別人のようだなぁと感慨深い思いでした。
大袈裟ではなく実際義経と出会って人になったんだなぁと思うと、慣れない感情に振り回される姿も愛おしく思えるのでした。
「義経が笑うから今日も世界が美しい」と話す知盛から、これ以上ない愛を感じたお話でした。
正規ルート感想 (ネタバレON/OFFボタンあり)
佐藤 継信 CV:近藤 隆さん
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本編共通ルートの簡単なおさらいの後、平泉に到着したところから物語が始まります。
何度見ても平泉は本当に良い土地ですよね。
空いた時間は仲間達と修行し、お寺で勉強しと穏やかに過ごす遮那王を見ていると一生このままでいてくれと思わずにいられません。(話が進まないから
平泉で修行に励み大きく成長した義経ですが未だ進む道を決められず、もっと力をつけなければ…!と焦りを感じていました。
信継はそれを見抜いてたびたび義経を気にかけてくれます。
そんな彼に義経も徐々に心を開いていき、彼を兄のように思い始めるんですね。
ある日そんな義経に突然見合いの話が舞い込みます。
義経と春玄の動揺する様子を見て「遮那王は女人だ」と確信をもった信継は、義経に男が飲むと元気になり女が飲むと猛毒になる薬を飲ませてカマをかけます。
そんな馬鹿な…!と思いましたが、純粋な義経は見事に引っかかってしまいます。そして自爆。
頭脳派恐るべし。
以降はこれまで以上に気にかけてくれますが、女である義経が戦場に出ることに抵抗がある模様。
世を平和にしたい義経の願いに賛同しているけれど、同時に戦ってほしくない葛藤があるよう。優しい人ですよね。
あまりにも全肯定してくれますし、どうしてそこまで…と考えましたが、きっと無意識に一目惚れしていたんだと1人で結論付けました(オイ
この2人、もちろん恋はするけれどそれ以上に主従なんですよ・・
継信が傷ついた時、動揺しながらも先に敵将を討って帰ってきて、目覚めない継信に檄を飛ばすシーンが格好良かったですね。
・悲恋エンド
1周目、1つだけ好感度上がる選択肢を逃したけど多分大丈夫だろう…と軽い気持ちでいたら普通に悲恋エンドに突入して泣きました(
最後の局面で別行動した際、源氏の精鋭に潜り込んだ法皇の手先に信継が討たれてしまうエンド。
信継の笑顔と未来を思い浮かべる義経のこれからを思うと辛すぎますよね…
法皇憎し!
・恋愛エンド
義経と継信は揃って軍を抜け平泉で幸せになるエンド。
幸せになって終わり良ければ全て良し…ですが…正直過程にモヤモヤしました(
軍のためにあれだけ尽力してきたのに、頼朝様からの「本当の弟じゃないから居場所はない」と、常盤様からの「お前は私の子供じゃない」ダブルパンチをくらって辛ッとなりました。
義経が心置きなく去れるよう、頼朝様なりの気遣いかなと理解しつつも辛いものは辛いですね。
義経にはひたすら甘く、周りにはしたたかな信継が素敵でした。
平泉で幸せになって欲しいものです。
・徹底的に主従
・徹底的に甘やかしてくれる
平 重衡 CV:逢坂 良太さん
続きを読む
本編知盛ルートのから派生。
このどこまでも追ってくる知盛を久々に見たので、何だか懐かしさを感じました。実家のような安心感(嘘だろ
かわいい子ほどいたぶりたい知盛の様子に興味を持った重衡は、奥州への偵察を買ってでます。
平泉で義経を発見した後は、匿っていることを平家にばらすぞー的に脅してやりたい放題。監視の名目で義経について回るようになります。
重衡と話す時の義経がですね、年相応というか全く敬っていないので、こちらも割と言いたい放題で新鮮でした。
仲間と親しげな義経を見て自分も仲間になりたいと考えた重衡ですが、仲間の意味が分かっておらず、あれこれしている内に熱で寝込んでしまいます。
その流れでぼんやり夢うつつな重衡に気を吸われて女だとバレてしまいますが、不器用な姿に心打たれました。
義経と過ごすうちに惹かれ、なんだかよく分からないけれど義経が兄に捕まるのが嫌だと考えるようになる重衡。
頼朝の挙兵で敵同士になるものの、強くなれと義経を励ましてくれます。
兄第一の重衡がそんなことを言うなんて…源氏も平氏も関係なく、ただ仲良くなれたのがなんとも胸熱でしたね。
しかし問題の兄君。
獲物に手を出されて静かに怒ってる知盛が超怖いんですよ…
義経を捕まえるのを手伝ってくれるね?と力で威圧されて、思わず「わかった」と返事してしまう重衡ですが、いざ戦場で義経が連れていかれそうになった時、命を懸けて助けてくれるんですね。
兄に敵わないと分かっていても、義経の笑顔や未来を守るために必死で戦う姿に「し、重衡〜!」となりました。
捕まったら籠の鳥ですからね(それも良ゴフゴフ
そんなのアイツに似合わない!!と言い切ってくれるんですよ…泣ける。
重衡はとても純粋なので出会い方が違えばこんなお話になるんだなぁと感慨深かったです。
・悲恋エンド
2人で知盛に挑むも敗北して囚われる。
義経は知盛に何もかも奪われ、重衡は毎日致命傷ぎりぎりまで傷つけられ、義経に気を分けてもらう日々。
それでも2人で生きる夢を諦めきれず、お互いが余計に傷つくことになると分かっていながら生きることをやめられない。
あがく2人を眺める知盛が最高に悪趣味で、なかなかの地獄でした。これはR18…
知盛は2人のことが羨ましいんじゃないかな…とぼんやり思いました。
・恋愛エンド
2人で知盛に勝利するも、とどめを躊躇する重衡。
そうですよね…戦う決意をして以降頭からすっぽ抜けていましたが、大好きな兄ですもんね。
そんな2人を見て知盛は平泉で義経と過ごしたのが自分だったら、自分も変われただろうか…と語ります。やはり羨ましかったんだなぁと。
最後自分を救おうとした2人に「甘い」と笑って知盛は崖から身を投げますが、最後に見た笑顔は自然なもので、どこか変化を感じさせるものでした。
いずれ再会が叶って、その時は自然に笑い合えたら…なんて思ってしまいますね。
余談ですが重衡と義経がイチャイチャしている時(言い方)の重衡がなんとなく猫っぽくて可愛らしかったです。
・捕虜になった重衡が義経配下のマッチョ2人から無理やり朝ごはんを食べさせられるシーンに笑いました。なぜあの2人なのかとw
・月夜の告白シーンが良い。重衡が自然に笑った場面にスチルが欲しい…!
佐藤 忠信 CV:小西 克幸さん
続きを読む
まっすぐで正直者、殿かわいいぞ!とか言って周りからやれやれされる…というのが忠信の印象です。
このルートでは少し方向性が違い、平泉と蝦夷の関係にスポットが当たるんですね。
長年争ってきた蝦夷と平泉ですが、実は蝦夷は弱体化を理由に和平を望んでいました。
これまではただただ敵として、蝦夷の事情など考えたこともなかった忠信ですが、相手にも事情があるのでは…という義経の言葉で考えを改めます。
こうして義経が間に立って平泉との和平が成立し、その監視役として義経一行と佐藤兄弟含めた平泉の兵士たちが蝦夷の集落で暮らすことになります。
住居を作る作業中に怪我をした義経が温泉に入っているところに、忠信がやってきて女バレ!というラッキースケベな流れは何だか彼らしいなと笑ってしまいました。
しかもその後態度に出まくって周囲にバレバレという。
蝦夷達と協力して集落づくりを進める義経一行ですが、平泉の兵士達は長年敵対してきた蝦夷達との生活に抵抗がありました。
頼朝から義経への協力要請があった際、「義経がいなくなったら自分達が蝦夷を監督する羽目になる」と、あろうことか頼朝からの協力要請を伝えずもみ消してしまいます。
とんでもない話です。
何も知らずに村の開拓を進めている間に世間は目まぐるしく変化しており、ある時頼朝の挙兵を知った義経は愕然。
遅まきながら参戦しますが、源氏が有利になったから加勢したと思われてしまうんですね。
まあ実際そうだから仕方ありません。全てあの兵士達が悪い。
もはや軍を追い出される未来しか見えない。恋愛エンドは蝦夷の村でハッピーライフに決まりですね(気が早い
怪我をした際に頼朝に女だとバレ、公家に嫁がされることになったところを忠信が攫って逃げてくれます。
しかし逃げ込んだ平泉に、頼朝の追手と知盛たちが迫る…という辺りでエンドが分岐します。
・悲恋エンド
源氏との会談を待つ間、陣に乱入してきた知盛&重衡によって全滅。
怒りで我を忘れた義経は忠信を斬ってしまう。
絶望のち知盛たちに連れ去られて終わり。
全ルート含めても屈指の鬱エンドでした。
・恋愛エンド
実は頼朝は義経を公家の嫁にやるつもりはなく、賊に攫われた妹を探すため各地に兵を差し向ける口実が欲しいのでした。
「どこまでも逃げ続けろ」と告げ、義経と忠信はあてのない旅に出るのでした。
不安げな義経でしたが、やったーー!!と言わんばかりの忠信を見て前向きな気持ちになります。
2人で宋に渡り幸せそうな終わりでしたが、正直知盛がどこまでも追いかけると言ってましたが大丈夫?と思ってしまいました。
2人の旅はまだ始まったばかりだ。という文に頼むから束の間の幸せはやめてくれ…と思うばかりでした。
あと蝦夷の里ハッピーライフじゃなかった…
・めちゃくちゃかわいいと言ってくれる
・忠信の「あなた」呼びが丁寧で何だか好き
佐々木 高綱 CV:天月さん
続きを読む
最後に高綱ルートを攻略しました。
京を出るも、これから進む道が未だ見えずにいる義経。
吉次の提案で平泉に行く前に伊豆へ向かい、頼朝に会うことになります。
頼朝に面会する前夜、楽しみすぎて邸を見に行ってしまう義経ですが、邸前でそわそわと挙動不審な様子を怪しまれ、高綱に刃を突きつけられてしまいます。
普段明るい高綱しか見たことがなかったので、冷酷な姿に驚きました。
というか遮那、うかつ過ぎないかとちょっと心配になったのは内緒。
この時のスチルが正直1番好きかもしれない…
思えば高綱は義経達と行動をすることが多くても頼朝様の部下なので、戦うシーンをあまり見たことがなかったですね。
実はめちゃくちゃ強いんです。頼朝様の側近というだけあるなぁ…
最初の頃、義経の実践経験の少なさと女であったことに落胆して冷たい言葉をかけられますが、認めてくれてからは頼もしい存在でした。
富士川の戦いの後、2人で京の偵察をすることになり姉弟のふりをすることに。
その流れから高綱の生い立ちを聞くことができます。
苦労して生きてきた高綱は平和な世を願っていて、頼朝にならできると考え彼に仕えているんですね。
義経と目指す道は同じ。2人はますます意気投合します。
頼朝様の1番の部下は俺だからね!と張り合いつつ、頼朝と話すコツを教えてくれるのが微笑ましかったです。
おねショタ大好きなので、義経が「姉の言うことを聞きなさい!」と言うシーンと、高綱が「弟としてじゃなくて1人の男として見て!」と言ってくるシーンにキュンとしました。
一生見ていたい…という思いはたぬきじじい(後白河法皇)に義経が女だとバレたことで打ち砕かれます。
源氏と平氏の和平の証として知盛に嫁がされることが決まり絶望する義経。その時に始めて高綱のことが好きだったんだと気付きます。
高綱に思いを伝えるも、彼の返事は「…ごめん」でした。
彼と同じ気持ちで結婚に反対してくれるのでは?と密かに望んでいた義経は更に絶望し、望まぬ結婚を受け入れるのでした。
・悲恋エンド
平家に嫁ぐため、高綱と朝廷の武士達を護衛に屋島を目指す義経。
しかし愛する人に連れられ望まない結婚をしなければならない苦痛に、いっそのこと死ねたら…と思ってしまいます。
和平のために自死はできない。そこにタイミング良く襲ってきた野盗。
義経は自ら飛び込み胸を刺されます。
もう少しで2人で幸せになれるはずだったのに…と涙を流す高綱に、何か策があったんだなぁと察せられます。すれ違いからの悲しいエンドでした。
・恋愛エンド
実は平家との結婚はフェイクで、後白河法皇の意識がそちらへ向いている間に頼朝は平家を滅ぼします。
無事3種の神器を取り戻したから文句ないよね?的に事態は収まりました。
これからは高綱と共に頼朝の役に立とう!という終わりですが、何気に姫として以外で源氏軍に留まるエンドは初では?
頼朝に夫婦になる許可を貰う時、ぐいぐい行く高綱に笑っちゃいました。
この2人が妹&弟なら頼朝もいつか笑えそうだなぁと思います。
途中までの義経の絶望感を思うと不憫ですが、丸く収まって良かった…かな?
高綱が元気っ子で可愛かったです。
欲を言うなら最初に出てきたような仕事モードの彼をもっと見たかったなと思います。
天月さんは歌い手さんだったと思うのですが、個人的には演技に全く違和感なくお上手でした。
個人的レビュー
ビルシャナFDの好きなところ
とにかく甘い!後日談
確かB’s logのインタビューだったと思うのですが、本作はオトメイトさんから「とにかく甘めで!」というオーダーを頂いて作られたそうで、その言葉通り後日談はどのルートも甘々でした。
本編で物足りなかった甘さを手に入れたビルシャナ戦姫にもはや怖いものなどない。
個人的には最初に見た春玄の後日談が1番甘かった気がします。
サブキャラクター4名が攻略キャラ化
「ビルシャナ戦姫」の本編をプレイして魅力的だなーと思ったキャラクター達を攻略できる!
こんなに嬉しいことはありません。
ビルシャナFDに物申したいところ
正規ルートの話の流れが同じ
歴史の流れに沿ってお話が進むので、富士川→一ノ谷…と周回を重ねるたびに同じ戦いに身を投じることになります。これは本編もそうでしたが、人によっては飽きるかな・・と思います。
ただ4人とも立場やそこに至る流れが異なり、飽きないよう工夫されているなとも感じました。
1つでも選択肢ミスすると即悲恋エンド
正規ルートの方は各章に1つずつ選択肢が登場し、1つでもミスすると悲恋エンドに行ってしまいました。
なかなか厳しめかなと思いますので、悲恋が苦手な方はご注意下さい。
ちなみにミスしてもタイトル画面の「道導」(フローチャート)を選べば、好きな章から好感度を調整してスタートできます。便利。
ちなみに後日談には選択肢はありませんのでご安心下さい。
総評
ストーリー : (4 / 5)
グラフィック : (4 / 5)
音楽 : (4 / 5)
システム : (4 / 5)
ボリューム : (4 / 5)
総合評価 : A
後日談は1人2時間ほど、正規ルートは1人3時間ほどでクリアできました。
どのルートでも大活躍(?)な後白河法皇には苦しめられました。
ここまで存在感あるならいっそ立ち絵が欲しかったかなと思います。
…あったらあったで余計憎しみが増しそうですが(オイ
あまりに厄介な相手なので、史実でも相当だったんだろうなぁと思わず調べてしまいました(笑
歴史を調べているとこの人はこの戦いで…等、知りたくない事実も出てきますが、なかなか興味深いです。
秀衡様の息子の泰衡さん、義経に対して終始手厳しかったなぁと思っていたら、実は史実で義経を死に追い込んだ人物だそうで。そう考えるとあの態度も納得かも…等々
歴史の知識が深まり新しい扉が開けた気がするビルシャナ戦姫FDでした。
本編を楽しめた方、サブキャラクター4名に魅力を感じた方に迷わずおすすめです!
まとめ
限定版&ステラワース特典小冊子について
クリア後に限定版&ステラワース特典の小冊子を読みました。
内容はこんな感じだったよ程度の情報ですが、一応伏せさせて頂きます。
続きを読む
限定版&ステラワース共に攻略キャラ5名+追加攻略キャラ4名の合計9名分のお話が収録されています。
内容はファンディスク後日談&正規ルートの後の話でした。
後日談組は後日談並みのでろでろに甘いお話、正規ルート組は甘いお話という印象でした。
大体1人あたり4ページとなかなかにボリュームもあるので、興味がある方は是非チェックしてみて下さい。
最後に
モッチ
本編をクリアしてだいぶ時間が経つし、はっきり内容を覚えてないけど楽しめるかな…
と正直不安がありました。
しかしそんな不安をよそにめちゃくちゃ面白かったです!
各キャラの後日談ではみんな様々な立場にいるので、「そうだった。そんなふうに終わったなー」と本編の内容を思い出しながら楽しみました。
私のように本編をプレイしてから日が空いている方は、本編の内容を復習しておくとより楽しめると思います。
長くなりましたが本日もお付き合い下さりありがとうございました。
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