本記事では『魔女と亡霊のヴォロンテ(魔女ンテ)』のフルコンプ感想を、作品紹介 → 個人的レビュー → 各ルート感想 → 総評 → まとめの順にまとめています。
・どんな作品なのか
・面白かった点、いまいちだと感じた点
・主人公(ヒロイン)や声優の情報
・個別ストーリーのネタバレ感想
・個人的な評価を☆1~5で判定
・ネタバレを含む部分は、「続きを読む」ボタンでワンクッション置かせて頂きます。
「どんな作品か気になるけどネタバレは踏みたくない!」「他の人の感想を読んでみたい!」という方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
それでは、本日もよろしくお願い致します。

- 鋼メンタルの有能ヒロイン
- 民族調のBGMが素敵
- 選択肢ジャンプがない
- 稀にエラー終了あり
『魔女と亡霊のヴォロンテ(魔女ンテ)』作品紹介
海に浮かぶ魔法都市が舞台の恋愛ファンタジー
『魔女と亡霊のヴォロンテ(魔女ンテ)』は、
2025年5月22日にLocaGamesから発売されたNintendoSwitch向け乙女ゲーム。
販売形式は2025年5月末時点でダウンロード販売のみ。
第一印象は「髪の長い攻略キャラ多いなぁ」でした。4人中3人が長髪キャラというのも、なかなか珍しいですよね。
きっと開発スタッフさんの中に長髪推しがいるんだろうな、などとどうでもいいことを考えながらプレイを開始したのでした。
選択肢ジャンプがなかったり、物語の展開が早かったりと多少気になる部分はありましたが、「激動」という言葉がぴったりなストーリー展開が面白い!
主人公をとりまく状況が次々変化するため「どうなるのかな!?」と目が離せずにいたら、あっという間に体験版部分が終わってしまい、製品版購入を決意したのでした。
どん底から始まる第2の人生、ヒロインの生き様が素敵

とある出来事から全てを失い、瀕死の状態で彷徨っていた主人公・フィエナは、最強の魔法使い・オリヴィエに拾われ、海に浮かぶ魔法都市で第2の人生をスタートすることに。
衝撃的な導入はもちろんのこと、恋愛模様よりもヒロインのたくましさに惹かれ、どんどん先へと進めたくなりました。
というのもフィエナ、1度どん底を経験したためか基本「この世は地獄、死ぬよりマシ」みたいな考え方をするので、良い感じに強かで面白いんですよ…
なんというか、割と直球で保身に走るシーンが多い?というか。ネタバレ無しでの説明が難しいのですが、決して嫌な感じではなく、ちょっと笑える感じで。賢い立ち回りのできる女性でした。

武器が斧なのもすごいよね!ファイアーエムブレムに出てくる手斧みたいなやつ!

バリバリ戦う感じではないけれど、斧持って戦う乙女ゲーヒロインは初めて見たなぁ。
1つ気になったのが、間違えると即死亡バッドエンド行きの選択肢がかなり多いこと。
普通に難しくて「絶対こっちやろ!」というものを選んでも斜め上の死に方をするため、申し訳ないけれどちょっと笑ってしまいました。(①移動する →②留まる ⇒はい死亡!みたいな)
ほとんどのプレイヤーは恐らく開始5分以内に死ぬと思う(オイ
毎回エンド名ならぬ死因が表示されるのが若干シュールで哀愁を誘います…
全体的な雰囲気はシリアスですが、クスッと笑えるほのぼのシーンや魔法都市での日常パートも多く、楽しくプレイできました。
好きなところと物申したいところ
『魔女ンテ』の好きなところ
民族感漂うBGMがとても良い
特に主人公の育ったマートリ村のBGM、どこか懐かしさが感じられてとても素敵でした。
開始数分で聴けるので、ゲーム音楽好きさんはぜひ体験版からプレイして頂きたいです。
越えざるは紅い花のOPも歌ってみえる鈴葉ユミさんのOP主題歌も素敵でした!
『魔女ンテ』に物申したいところ
選択肢ジャンプがない
選択肢ジャンプ機能がなく周回が少し不便ですが、スキップが爆速なので許容範囲内でした。
【要注意!】エラーで強制終了する
稀にエラーでゲームが強制終了するため、プレイ中はこまめなセーブを推奨します。
参考までに私はフルコンプまでに2回終了しました。
しかも1回は割と最悪なシーンでエラー停止→終了になり、ダブルで最悪でした(オイ
ショップページはこちら

ストーリー&ヒロイン紹介
それは世界が閉ざされ、疫病が蔓延する暗黒の時代。
平穏な田舎の村がある日突然騎士団に襲われ、あなたは家族と村を失った。
かろうじて逃げ延びたあなたの前に、突如怪しげな男が現れ、海上の城へと誘う。
そこは文明の発展した、美しい魔法の国だった。
男は言う。あなたは月の魔女——この国で神聖な巫女とされ、民を幸福と安寧へ導く存在であると。
あなたは役目を受け入れ、第二の人生が始まる。
しかし夢のようなひと時の幸せも、長くは続かなかった。
幾多の思惑が交差し、時に裏切り、刃を交える。
あなたは願う。この惨劇を終わらせ、地に根を張って生きたい——と。
あなたは誰を信じ、誰を選んで結末を見届けるのだろうか?
ヒロイン紹介
主人公:フィエナ(名前変更可能)

赤ん坊の頃にある農家に拾われ、口減しされたくないので男手の代わりに一生懸命働いていた。
ある日魔法の国へ導かれ、神聖な巫女——月の魔女だと公認され、大いに戸惑う。
引用元:https://loca.games/volontes/
攻略キャラクターとおすすめ攻略順
攻略キャラクターは4名。
攻略制限があり、初回はイスマイール or エマニュエルのみ攻略が可能です。
公式のおすすめ攻略順は、エマニュエル ⇒ イスマイール ⇒ メロディー ⇒ オリヴィエの順番です。
#魔女と亡霊のヴォロンテ
— LocaGames公式 | 魔女と亡霊のヴォロンテ (@locagames_ja) April 18, 2025
🔍公式推奨攻略順をまとめました。
一人目 エマニュエル
二人目 イスマイール
三人目 メロディー
四人目 オリヴィエ
※一部のキャラクターには攻略制限があります。#魔女ンテ pic.twitter.com/bJvjFOvPp5
攻略キャラクター&キャスト紹介
キャラクター | キャスト |
---|---|
オリヴィエ・パケ(ヴィヴィ) | CV:興津和幸さん |
エマニュエル・ド・ボーモン(エミー) | CV:梅原裕一郎さん |
メロディー(メル) | CV:鈴木達央さん |
イスマイール(イシュ) | CV:矢本颯真さん |
個別ルート感想(ネタバレON/OFFボタンあり)
エマニュエル・ド・ボーモン CV:梅原裕一郎さん

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魔法が使えない「ジェン」と呼ばれる人間。
共通ルートで国王亡き後、新王として即位するエミー。フィエナが偽物の月の魔女であることを知った後も、治世に利用することを決めます。
共通ルートもほのぼのから急展開の嵐でしたが、個別ルートもとんでもなかったです!
ほんのり萌えるシーンもありますが、恋愛は駆け足というか、それどころじゃなかったのが正直な話。
「月の魔女の予言は本物なのか?」とエミーに問われて正直に嘘を告白した後、フィエナは共犯者であるオリヴィエにお詫びの手紙を書くのですが、「我が身可愛さに貴方を売りました。死ぬ時は一緒です」みたいなことを書いてしまったせいで、怪文書とか言われててめちゃ笑いましたw
エミーに嘘の真実を話す時も「自分の命惜しさに」とハッキリ言うし、フィエナの妙に正直な感じ、好きです。
父である前王が全ての国民に優しく…なタイプだったので、優先順位をつけるタイプのエミーは冷たく見えますが、国民を思うからこそ我慢を強いる時もある、といった感じの良き王様に見えました。
そんなエミーの仕事を傍で手伝うフィエナは参謀として活躍。本当に元農民か?軍師じゃなくて?ってくらい頭が回るのすごかったです(語彙力
しかしこの国、外からの脅威ばかり気にかけていましたが、内部の方がやばかった。
仲良し幼馴染がまさか対立することになるとは思わないじゃないですか…
結局のところ、外敵を倒すために国内に迎え入れたことがオリヴィエの復讐心に火をつけてしまった、ということですよね…?
オリヴィエは幼い頃、外敵に両親を殺されており、「いつか滅ぼしてやる」くらいの憎しみを抱いていました。(実際その力も方法も手にしていましたが、前王への忠誠心?愛情?で踏みとどまっていた
最初の頃はそのあたりの背景が分からないので、オリヴィエが突然味方の背中を魔法で攻撃し始めたあたりで「何があった!?」となったのですが、話を進めるうちに「いつかはこうなっていたのかなぁ」と思えました。
オリヴィエとエミーの子供時代の回想が切ない…
この幼馴染3人。「ずっとこのままいられたらいいけどそうはいかないんだろうな」とふんわり確信してるような微妙な関係がなんだか…苦しくて良きでした。
崩壊が確定して残り少ない時間を恋人として過ごす結末切ないな…と思っていたら、いきなりイチャイチャし始めるうえオマリ先生がさらっと解決してくれる終わり方、なんとなくギャグ漫画日和の隕石落ちてくる回が頭をよぎって笑ってしまったのは内緒ですw
以下、一言感想
・急に終わる(本当に)
・オリヴィエは最期の時を共に過ごしてもいいくらいの感情をフィエナに抱いているみたいですが、そんな描写あったかな。なんか秘密があるのかな。
イスマイール CV:矢本颯真さん

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1番怪しいのに圧倒的光の男。
イシュのルートでは突然街に現れた魔物、ファントムに焦点があたります。
死霊が見える自身の力について調べるなか、墓地でファントムに襲われ「黒死病」にかかってしまうフィエナ。
イシュの助けで一命を取り留めたフィエナは、「この先何があってもイシュの味方になる」と誓いを立てるのでした。
イシュは優しくて気さくでイケメンで。すごく魅力的な男性ですが、どこか底知れなくてミステリアスというか、信用すると痛い目を見そうな雰囲気が漂っています。
ぶっちゃけ国王を暗殺したのイシュじゃない?と思っていたのですが、進めていくうちに「最初に出現したファントムが国王=誰が国王に呪いをかけたのか」に考えが変わりました。
初めの頃、妙に怪しかったイシュの態度はフィエナを疑っていたからだったんですね。
近くに呪いをかけた人間がいると知っていたから誰も信用できず、ファントムの情報も開示できず。
孤独な戦いを続けていたところにフィエナという協力者ができたと。こんなの白すぎて好きになってしまいます…
全てを知ってそうなイシュが途中でいなくなり、フィエナが謎を追っていく流れ、良い感じに少しずつ情報が明らかになるので面白かったです。
犯人が意外な人物で「なんで??」となったのは私だけじゃないはず。
本当毎ルート「なんで???」が湧いてくるなこのゲーム。
以下、一言感想
・悲劇エンドが辛すぎて膝から崩れ落ちました。彼の骨と対面する終わりってなかなかない…というか初めて見たかもです。辛いけど見つけてあげられて良かった(号泣
・メロディーって本名だったのか…とオリヴィエが呟くところ、不覚にもちょっと笑ってしまった。
・メロディー、もしかしてフィエナと幼い頃に会ったことがある?
メロディー CV:鈴木達央さん

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大剣を振り回す系吟遊詩人。あまりにも武闘派なので騎士兼吟遊詩人といった方が正しいのかもしれない…
メロディーは魔法が使えない人々・ジェンで構成されたラニーウィル騎士団に所属しています。ラニーウィル騎士団員は魔法を使える聖騎士団から見下されており、国を守る仲間同士なのに衝突が絶えない様子。
そんな騎士たちの様子を見て騎士に興味を持ったフィエナは、ラニーウィル騎士団への入団を希望するのでした。
それにしてもフィエナ。月の魔女としての仕事をこなし、大学に通いながら騎士団に所属するって、ちょっと働きすぎじゃないですかね?笑
騎士団で配属されたのはメル達の班。
ヤンキー系侍女のマリーが着いてきてくれて、一緒に騎士として奮闘する姿が良かったです。煙たがられながらもめげずにメルに話しかけるフィエナも微笑ましい。
実はメル、フィエナが幼い頃に仲良しだった従兄弟のお兄さん・ミシャオに似ているのだそう。お兄さんは8歳の頃に森で行方不明になっており、黒髪に水色の瞳…(ん?完全にメルの特徴と一致)
お互いに割と早い段階で好意を向け合っているので、やりとりが甘酸っぱくて可愛いです。
そんな2人を生暖かく見守る騎士団の面々が微笑ましい。フィエナとメルがすごく真面目な内緒話をしてる影で「いけっ!」「そこだ!」みたいにガヤガヤしてるので笑ってしまいます笑
しかしメル、イシュのルートで分かる通り、実は敵国の間者で捨て駒的な存在なんですよね。
普段は魔法でミシャオの記憶を消していて、自分のことをメルだと思っていますが、自分の正体に勘づいた者を自動で排除する魔法もかかっていて、意思とは関係なくフィエナを攻撃してしまうのです。
全てを話した後は記憶を消さなくなったようですが、居場所を守るために国の言いなりになるしかない立ち位置的にはフィエナと似ていて、運命の残酷さを感じました。
この2人が幸せになれる道、多分針穴程度しかなくてしんどかった…
幸福エンドでは、全てがエミーにバレてメルが拷問される(めっちゃ痛そう)→フィエナの嘆願でオリヴィエを殺せたらという条件付きで解放→成功して2人で国外へ、という流れになるのですが…
オリヴィエが助けてくれた?見逃してくれた?理由が本当に謎で。あのあと国は爆散したんですかね。
分からないことだらけですが、運命に翻弄された2人が魔法都市で幸せに暮らしていけたら…と思わずにいられません。
しかしあの魔法都市、イシュルートで「いつか行きたい!」と2人が話していた場所だったので、イシュとも来たかったなと思ってしまったのは内緒の話(オイ
以下、一言感想
・エミー、またいきなりキスしてる…!(エミー距離感というか手段が割とバグってるの好き
・ラスト付近、君たちまだ付き合ってなかったの!?と少しびっくりしてしまいました笑
オリヴィエ・パケ CV:興津和幸さん

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訳あってフィエナと共犯者の関係になる最強の魔法使い。悪巧み顔がよく似合う男。
とにかく謎が多い!他ルートでフィエナに見せる執着めいたものはどこから来るの?と気になっていました。
オリヴィエの正体は悪魔なのかなとか、フィエナの出生には何か秘密があるのかな、とか予想していたので、特に何もなくてちょっと拍子抜けしたのは内緒の話。
ただ人の醜さがあるだけでした…
マートリ村が滅びたのも、弟がフィエナを魔女と呼んで憎むのも、全てはマートリ村の神父の出世願望から来たものだったと分かり「はぁ…」と思ってしまったんですが、あんな荒んだ世界じゃそうなってしまうのも致し方なしなのかな。ある意味らしいというか。
ポルト・ド・ランフェから連れてきたファントムを、敵国の街にばら撒くあたりのスチルがジャンヌダルクみたいで素敵でした。(あの素敵な鎧どこから出た?と思ってはいけない
どこまでも神々しいのにやってることは本物の魔女と魔王なのも良い。
ルートによっては敵対するオリヴィエですが、基本どのルートでもフィエナには危害を加えず味方でいてくれるので、安心感がありました。なんといっても最強の魔術師ですしね!
この2人はなんというか2人で1人、一蓮托生的な雰囲気が良かったです。
勝手に斜め上の予想をしていたせいで、ちょっと物足りない感じはありましたが。情報盛りだくさんで面白かったです!
以下、一言感想
・略奪エンドは誰得。順番的にイシュが来ると思ってたのでズコーでした。
そこよりニルさんとの師弟ハッピーライフを掘り下げて欲しかった…
・メル、立場的に仕方ないとはいえほとんどのルートで生き残れないの可哀想。
言葉はキツイけど、いつも命がけでフィエナを助けてくれますよね。切ない…
総評
ストーリー : (4 / 5)
グラフィック : (4 / 5)
音楽 : (4 / 5)
システム : (4 / 5)
ボリューム : (4 / 5)
総合評価 : A-
1ルートのプレイ時間は2時間半~3時間ほど。
サクサク物語が進むので、長い話は苦手!という方もプレイしやすいかと思います。
エンディングは幸福・悲劇・略奪の3種類存在し、略奪は攻略中のキャラでないキャラとエンドを迎えます。(ドロドロした感じかな?と予想していたのですが、どちらかというとバッド寄りでした)
まとめ
・長髪キャラが好きな人
・サクサク遊べるファンタジー作品を探している人
・メンタル強めのヒロインが好きな人
話は本当にとんとん拍子に進み、「どうしてこうなった?」が乱舞する急展開の嵐です。
その時点では「?」と思うことが多いのですが、進めるうちに少しずつ内容が見えてくる作りとなっていました。何事もいきなり起こるので心の準備が必要…
ダウンロード版のみの販売ということで、手を出すにはちょっぴり勇気がいるかもですが、興味があればぜひ無料の体験版からプレイしてみて下さい。
長くなりましたが、お付き合い下さりありがとうございました!
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