こんにちは、モッチです!
『モノマギア・カンタービレ』をフルコンプしましたので、作品紹介 →感想 → 個人的レビュー → 総評 → まとめの順に書いて行きたいと思います。
・ネタバレを含む部分は、「続きを読む」ボタンでワンクッション置かせて頂きます。
本日もよろしくお願い致します。
作品紹介
モノマギア・カンタービレとは?
OPムービーなど
『モノマギア・カンタービレ』(以降モノマギア)は、2022年にスタジオスプートニクさんから発売された乙女ゲームです。対応機種は現在のところPC版(ダウンロード販売)のみ。
祖父の部屋にあったトランプに触れ、見知らぬ世界「エデン」へと飛ばされてしまった主人公(デフォ名:蛍)は、さまざまな国を周りながら元の世界に戻る方法を探すことに。
ここは全てがトランプ勝負で決まる世界。
1人の少女と仲間たちの冒険は、やがて世界を巻き込む大騒動に発展していくーー。
2018年にリリースされたアプリ版のリメイク作品なんだよ!
CG・シナリオ・システムが大幅リニューアルされてパートボイスも追加されてるんだ!
カードバトルありの乙女ゲーム!
久々にモノマギアの世界に触れましたがやっぱり面白いなー!というのが最初の印象でした!
モノマギアとは元の世界でいうところの「スピード」のことで、物語中でもたびたびカードバトルが発生します。
アプリ版からの変更点として、手札がシャッフル可能・HP(体力)の概念を採用し、数字の大きいカードを場に出した時ほど相手にダメージを与えられるなど、若干アレンジが加わっています。
アプリ版では置けるカードがない時、ジッと待つ必要があったので、手札シャッフル機能の追加は嬉しいところです。
何よりルール説明がある。←アプリ版に無くて若干困った人
難易度は4段階設定可能&スキップ機能ありなので、初めてスピードを遊ぶという人でも問題ないと思われます。
「スピード」は画面中央に置かれた2枚のカードに数字がつながるカードを出していくんだ。例えば7なら6か8が出せるね!
相手が先に出すと狙った数字が出せなくなるから素早さが重要なんだね
だから「スピード」って言うのかぁ
アプリ版からの追加要素
・イベントCG追加
・シナリオ大幅追加
・キャラクターボイス(パートボイス)追加
・選択肢によるマルチエンディングシステムを採用
・バトルシステムの一部仕様変更(手札シャッフル・HPの概念など)
その他大幅改修
ストーリー概要
これは未来に希望をつなぐ、愛のお話。
トランプと魔法の旅が始まる……。少女は気が付くと、見知らぬ部屋に立っていた。
引用元:https://game.mba-international.jp/monomagiacantabile/
外には、絵本のような異国の建物がならぶ街。
ここはトランプ、【モノマギア】で全てを決める世界。
自分の世界に戻るため、主人公は仲間たちと共に旅にでる。
これは「未来に希望をつなぐ」ための物語。
【タイトル】 モノマギア・カンタービレ
【公 開】各配信サイトより 2022年09月11日(日)にダウンロード販売開始。
【ジャンル】 乙女ゲーム
【著 作】 MBA INTERNATIONAL
【推奨年齢】 12歳以上
【開発環境】 TyranoScript Ver5.00(C)ShikemokuMK
【種 別】 有料ソフトウェア
【対応OS】MicrosoftWindows7/8/10日本語版(32bit/64bit)/Mac OS 12.1
【ボイス】パートボイス
【価格】¥2970
ヒロイン紹介
主人公:蛍(名前変更可)
この物語の主人公。
祖父の部屋にあった不思議なトランプに触れたことで異世界エデンにとばされる。元の世界に戻るためエデンに存在する様々な国を旅することになる。
引用元:https://game.mba-international.jp/monomagiacantabile/
攻略キャラクターとおすすめ攻略順
攻略キャラクターは全部で7人。
共通ルートクリア後にサブイベントを全て見たキャラクターの個別ルートに進めるようになります。
攻略制限はないためどのキャラクターから進めてもOKですが、個人的にジェットはラピスラズリよりも後に攻略することをおすすめします。
攻略キャラクター&キャスト紹介
ベリル | CV:三橋渡さん |
ラヴァ | CV:片桐良一さん |
クロム | CV:乃木悠星さん |
ラピスラズリ | CV:雪月花さん |
ジェット | CV:佐野裕理さん |
セレナイト | CV:鈴蘭遊嬉さん |
ヘリオ | CV:葵空さん |
攻略・エンド分岐
共通ルート終了後、全てのサブイベントを終えたキャラの個別ルートに進めるようになります。
(サブイベントの回収はマップ上に表示されるキャラアイコンを選択しましょう)
共通ルートは選択肢なし、個別ルートに入ると1キャラにつき1~2個選択肢が存在し、エンドの分岐があります。
個別ルートの選択肢はそのままエンドに直結するので選択肢が出た際は必ずセーブすることをおすすめします。
共通ルート感想 (ネタバレON/OFFボタンあり)
続きを読む
いきなり右も左も分からない世界に降り立った主人公は、謎の青年ジェットの助言を受けながら少しずつ世界のことを知っていきます。
その過程で自分にモノマギアの才能があることが分かり、「札士」(モノマギアで戦う騎士のようなもの)を目指すことに。
札士は身分が保証されるため、色々な国を渡り歩くのに便利なんですね。
そして試験当日、周りが驚くほど良い成績を収め、黃の国の騎士団にスカウトされる…というのが序盤の流れです。
いきなり騎士団!?という急展開にもきっちり理由があり、若干展開が早いながらも違和感のない流れになっています。
青の国の侵略に対抗するため、各国と同盟を結ぶ旅をするうち、実はこの世界は平和を望む「創造主」によって創られたものであることが発覚。
さらに創造主は争いの絶えないこの世界を失敗作と考え、破棄するつもりであることを知り、事実を知った各国の仲間たちが救世主に直談判するため、創造主のいる白の国を目指す、というのが共通ルートの内容です。
個別ルート感想 (ネタバレON/OFFボタンあり)
ベリル CV:三橋渡さん
続きを読む
2人のやりとりが甘酸っぱくて「ああ〜!!?」となります(笑
思い合っているけど身分や周りのあれこれでうまくいかないのがもどかしい。
いろいろな出来事で気持ちを認識して結ばれる流れがあまりにも王道で好き…となりました。
あと身分って大事だなと(身も蓋もない
愛を知ったベリル様は国民に寄り添う良い王になれそうですね。
保護者ズがこの上なく保護者&姑で微笑ましかったです。
バッドエンドは全てがしんどい。
ベリル様が男を刺した時は「!?」となりましたが、ただの嫉妬ではなかったと分かり後から納得。
一瞬ヤンデレ化したのかと思ったのは私だけではないはず(何
主人公が死んでしまったのも辛いし、現実を受け入れられないベリル様がスペアを側に置いているのも辛い。
それを逃避だと分かっているのも辛いしでトリプル辛でした。これが三重苦か。
ヘリオ CV:葵空さん
続きを読む
アプリ版同様リメイク版もヘリオから攻略しました。
まず大事件を起こし国を追われる身となったヘリオと、彼に全く気を遣わない主人公との会話がすごく好きです。
「どうせ僕なんて〇〇だって思ってるんだろ!!」「うん」みたいな(笑
そして行き場のない彼を手伝いとして白の国に迎え入れ、ひねくれたヘリオが主人公に心を開いていく過程、関係性、色々な好きが詰まったヘリオルートです。
「1番大切なことは目に見えない」
羊の絵を描いてのくだりは最初「ん?」と思ってしまったのですが、「星の王子様」の一節だったんですね。
ヘリオが気付けなかったものも含め、たくさんの繋がりが今の彼を作っているんだなと心が温かく、ちょっぴり切なくなる終わりでした。
ラヴァ CV:片桐良一さん
続きを読む
主人公のことを気に入って色々世話を焼いてくれる気のいい兄ちゃん。
故郷である赤の国に広がるスラム街の現状を変えたいと思いつつ、1人では何もできない現実に悔しさを感じています。
個別ルートは青の国スタート。来るぞ…とは思っていましたが、やはり結婚の話かー!!(ラピスラズリ=結婚)という場面からスタート。1番親しみやすそうな相手だと思っていたので「伴侶を持つ気はない」には驚きました。
そこには自分が本当の家族を知らないからという不安があったのですが、面倒見の良いラヴァは絶対いい父親になると思うんです。
赤の王とラヴァは本当の親子のようで、いい関係だなぁと思います。
ラヴァだけ選択肢が2つある…!?しかもあの勝ち確定的な雰囲気で断るとかあり…!?と思っていたら渾身のギャグに笑いました。
しかし確かにあと3人候補が残っているのに、1人目で結婚相手を決めてしまったら主にラピスラズリさんからブリザード食らいそうですよね。
立ち絵からラヴァは髪の毛短いと思っていたので最後のスチルで「長髪ッ!?」と驚いたのは内緒です。
クロム CV:乃木悠星さん
続きを読む
クロムはぶっきらぼうな優しさにグッときます。人嫌いなのに主人公への想いがダダ漏れなのも可愛すぎました。
出会って少し立った頃、世界の真実を知りショックを受けるクロムを「大切なのは過去ではなく未来」だとなかば強引に連れ出す主人公。
共通ルートで終わりにその言葉がそのまま返ってくるシーンが好きです。
個別ルートではこんなアンドロイドもいたんだ……!というのが正直な感想でした。マザー絡みの話は加筆部分のようですね。
マザーの言葉に責任の重さを再認識してクロムを遠ざけてしまう主人公。そりゃいきなり「1000年生きろ」とか言われたら混乱しますよね……
しかし神はアンドロイドになる必要あるのかな?先代はそうじゃなかったし、他ルートでは寿命を全うしていたような……?
頭を悩ませつつ2人の恋愛の微笑ましさににっこりしているところに、どうあっても笑わせにくるジェットとセレナイトの姑ムーブに笑わされました……ずるい。
しかしバッドエンドが切なすぎて泣きました。あんなよく分からない球のせいで……
ラピスラズリ CV:雪月花さん
続きを読む
ヘリオルートを先に攻略しているとラピスラズリ=結婚の話をしてくる人というイメージが強いんですが(失礼)、そのイメージを裏切らずいきなり結婚からスタートするのでちょっと笑ってしまいました。私の中ではすっかり結婚様だよ。
青の国で起きている異変調査のため、ラピスラズリと偽装結婚して潜入することになった主人公。
これまで周りが甘やかしてくれる人ばかりだったので厳しさが身に染みます。しかし一緒に生活するうち少しずつ歩み寄っていく関係が良いんです……
氷の魔女は最初こそ怖い人だ…と思ったのですが、回想が切なくて救世主が嫌いになりそうなレベルでした。
というより前の世界にも主人公と同じように世界を救う旅に出た女の子がいて、救うことに失敗した世界が消されていたという事実にビックリです。
「ラピスラズリさん」は長いので早い段階で愛称呼びにならないかなぁ…と期待した時期もありましたが、最後の最後「ラピスラズリ」でなくなってから呼び方が変わるのも特別感あって良いなと思いました。
ジェット CV:佐野裕理さん
続きを読む
ジェットは主人公のことめちゃくちゃ好きだな!?というのが最初の感想でした。
そもそも生まれた時からずっと見守ってきたんですね。
君もヤンデレ化するんかい!と途中ハラハラしましたが、欲望に忠実なアンドロイド達、好きですよ……(黙れ
狭間の世界から助けてくれるジェットの先代、ジェイが良いキャラしていて彼と彼女の話をもっと読んでみたいなぁと思いました。イトリさん御一行気になります。
親鳥のような恋人のような、不思議な安心感のあるジェット。主人公との関係がとても好きです。
セレナイト CV:鈴蘭遊嬉さん
続きを読む
見た目も性格もストーリーも腕っぷしも強い神父(当社比
メインストーリーを進めながら「セレナイトさんってこんなに不穏だったっけ?」と思った私。
ちょこちょこ暗躍してるシーンはアプリ版にもあったかな?と思って見直したら、物語の進行と同時に解放される各キャラクターのところにちゃんとありました。
メインストーリーを読んでいる時にキャラの個別ページは見ないので、メインシナリオ進行と同時期にマップ上で表示してくれるのは読みやすくありがたい変更点でした。そのおかげでセレナイトさんの不穏度が大幅UPしていたように思いました(笑
という話はともかく…
ジェット→主人公の保護者感がすごく好きなのですが、個別ルートからはそこにセレナイトさんも加わるのが好きでしかなく。
どのルートでも保護者&姑感が味わえるのが最高でした。
ルート始まった瞬間からド重い過保護が始まってフルーツペロリ事件(?)に「ありがとうございます…」状態だったのは言うまでもありません。
セレナイトさんはまず設定からして強すぎるんですが、そこに仄かなヤンデレ要素も加わりもはや怖いものはありません(何
終わり方も美しくて大好きです。
クリア後の話
続きを読む
ほわほわした気持ちで7人分の個別を読み終えて、最後に読み始めたEXTRA STORYがあまりにも地獄で、絶望的な気持ちで読み進めました。
人々の争いは無くならず、人間の体を失くしても戦い続け、セレナイトもジェットも失って、それでもベリルさんとの約束を守るため血に染まっても戦い続ける主人公。どんなに孤独で辛い戦いだったろう…と考えるだけで涙が出てきます。
私自身世界が平和になるためには強い力をもった中立国による監視が必要なのでは?とぼんやり考えているので、モノマギアではまさしく白の国がそれにあたるのですが、白の国が敵視されて各国から攻められる展開は誰かのルートで示唆されていたとはいえ辛いものがありました。
世界を平和にしていきたい!という綺麗事だけじゃなく、では実際にどうしたのか?を生々しく描いて下さったのが辛いけどすごいなと思います。
世界を守るのって本当に大変だ……私だったら「こんな世界滅んでしまえ!」と早々にリセットボタン押してると思います。
再会したベリルさんも生まれ変わりであって本人ではないので、乙女ゲーム的には全然ハッピーエンドじゃないんですが(すみません)、数あるエンドの中でこれも1つの結末でこういう世界線もあったんだと自分を納得させました。
ベリルさんルートの2人があのまま幸せになる未来もあったんだと思いたい。(次男は白の国の総力を持って闇に葬っていくスタイル
切なく悲しい終わりが強く印象に残ったので、最後は各キャラうんと幸せなお話が見たかったな……なんて思ったりもしました。
正直な話、平和な世界を作るにはどうしたらいいと思う?
難しいよね…正解なんてないと思うけど、個別ルートのエンドみたいに小さな積み重ねで少しずつ世界が良くなっていったら素敵だよね。
甘いよ!!
!?
悪事を働いた奴はみんな地下に送ってにゃっこにしよう!!
怖ッ
怖ッ
個人的レビュー
モノマギアの好きなところ
ストーリーの面白さ
ストーリーは考えさせられる場面が多く、音楽による演出も相まって何度も泣かされました。
仲間とのやりとりが面白くて好きです。何より好きなのが主人公の蛍。
自然体な女の子で自分の意見を持っており、言うべきことはハッキリ言うタイプ。
戸惑いや心の中のツッコミも面白くクスッと笑えるシーンも多めです。何より向かってくる相手をモノマギアでバッサバッサ倒していく爽快感が。周りから一目置かれる強キャラ感がとても良いです(笑
差分衣装の多さ
主人公の差分衣装が多くこだわりを感じました。
戦闘中じっくり見たかったのですが余裕がなく無念。
モノマギアに物申したいところ
展開が早い
アプリ版からボリュームアップしているとはいえ物語の展開は早め、よく言えばテンポ良くサクサク進みます。
登場人物全員呑み込みが早く「嘘だろ?」という展開もさらりと乗り越えていくので、プレイヤーが置いてきぼりをくらうかも。具体的には共通ルート終盤など。
戦闘スキップで負ける
戦闘スキップ機能があるのはありがたいですが、運が悪いと負ける仕様がちょっと謎でした。
スキップ機能を利用する人は「戦闘自体をスキップしたい」、つまり早く話の続きが読みたい人がほとんどだと思うので、必ず勝てるようにして頂けたら有り難かったなと思います。
しかしそうすると設定上の戦闘の重みが減ってしまうので難しいかもしれません。
総評
ストーリー : (4 / 5)
グラフィック : (4 / 5)
音楽 : (4 / 5)
システム : (4 / 5)
ボリューム : (4 / 5)
総合評価 : A
大体1人1~2時間ほど、フルコンプまでにかかった時間は12時間ほどでした。
・個別は早い人なら恐らく1人あたり1時間〜2時間くらい。
・共通ルートは選択肢なし。個別ルートは選択肢は1〜2つ。
選択がそのままエンドに直結するので選択肢が出た際は必ずセーブするべし。
・ネタバレにならない範囲で書くのは難しいですが、幸せハッピーな物語を望む方には向いていないエンドもあります。
こういう話があるよというネタバレ
主人公と攻略キャラが死に分かれる展開が大丈夫、むしろ好きという方にはおすすめできます。
特に最後のEXTRASTORYに関して好みが分かれそうなところです。
本作は公式Twitterにもあるようにキラキラの乙女ゲームではなく、「戦争をしない世界」は実現しうるのかというテーマが軸になっており、甘さを重視される方には向きません。
逆に同テーマに惹かれる方には是非プレイして頂きたい作品です。
まとめ
個人的にはめちゃくちゃ面白かった!けど人を選びそう
・乙女ゲーム×カードゲームに興味がある
・シリアスな展開もどんとこい
・短時間でサクッと遊びたい
アプリ版を思い出して懐かしさを感じながらプレイさせて頂きました。
全体的にパワーアップしていて感無量です。
かわいらしい見た目に反してかなりシリアスな一面も持つ本作。
Steam・アニメイトゲームズ・DLsite・Boothにて体験版も配信されているので、気になる方は是非触れて頂ければと思います。
執着系男子が好きな方も是非!(ボソッ
本日もお付き合い下さりありがとうございました。
同作者さんの作品もおすすめ!
ヤンデレな青年にひたすら求められる乙女ゲーム『関守神』。
Switchやスマホアプリのおすすめ乙女ゲームはこちら!
コメント