こんにちは、モッチです!
この記事では『下天の華 with 夢灯り 愛蔵版』のフルコンプ感想を、作品紹介 →感想 → 個人的レビュー → 総評 → まとめの順に書いて行きたいと思います。
・本作は下天の華本編と続編の2作品が収録されているため、ボリュームの関係上記事を2つに分けさせて頂きます。
・ネタバレを含む部分は、「続きを読む」ボタンでワンクッション置かせて頂きます。
前ブログからのお引越し記事になりますが、よろしければお付き合い頂ければ幸いです!
作品紹介
下天の華 with 夢灯り 愛蔵版とは?
OPムービーなど
『下天の華 with 夢灯り 愛蔵版』は、2016年9月8日にコーエーテクモさんから発売された乙女ゲームです。
対応機種は現在のところPSVitaのみ。
本作は「下天の華 本編」と続編である「夢灯り」が1本になった大ボリュームの作品です。
もう本当に面白かった…!文句無しに名作、いや神作でした。
あまりに素敵な作品に出逢うと「私なんぞが感想を書いていいのか…」と恐れ多い気持ちになることがあるのですが、本作は正にそれでした。
あっ普段の作品が感想を書きやすいとかそういう意味ではないのですが、つまり「びっくりする位面白かった」と思って頂ければ…!(何の弁解だ
本編の方は確か2013年にPSPで発売されたんだよね。
つまり今年で10周年!Switch移植とか来ないかなぁと期待してしまうね!
ストーリー概要
下天の華
時は、戦国時代。伊賀の里で暮らすくのいちの主人公は、修行に励む日々を送っていた。
そんなある日、主人公は里に届いた依頼を受け、安土城に向かう。
織田信長の居城、安土城で待っていたのは信長の腹心・明智光秀。「──君を、飼うことに決めたよ」
光秀は主人公を雇い入れ、妹姫と偽って城内に滞在させることにする。
密命をこなしながら、姫として、安土の武将たちと縁を深める主人公。
その中で芽生える、淡い恋。だが、やがて主人公に残酷な命令が下される。
引用元:https://www.gamecity.ne.jp/geten/vita/
「信長暗殺」──それは、安土の皆を裏切る、罪深い任務だった。
レビューはこちら
ヒロイン紹介
主人公:ほたる(名前変更可)
伊賀忍の中でも、三大上忍に数えられる藤林家の生まれ。
幼い頃に両親を亡くして以来、師匠の指導のもと腕を磨いてきた。真面目で、くのいちとして常に自らを律している。
引用元:https://www.gamecity.ne.jp/geten/vita/
明智光秀からの依頼で、安土城に潜入した。
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忍法帖を用いた変化の術を得意とするくのいち。
明智光秀に雇われ桔梗姫として1ヶ月間安土で過ごすことになります。
腕は立ちますが心優しく非情に徹しきれないため、忍びとしてはどうなのかな?と思う面もありましたが、そんな優しさや甘さがあったからこそ一癖も二癖もある武将達の心を動かせたのではないかな、と思います。
ほたるは忍者ということで色々なものに変化できるのですが、個人的にお気に入りなのが地蔵と若武者!
地蔵は独特の雰囲気があり、かわいいです(笑
どこかのイベントで枝を切るための変化で地蔵を選ぶと、枝に向かって空中ジャンプしたあと地蔵プレスをお見舞いしてくれるので、普通に切ろうよwwwと笑ってしまいました(笑
それ以外にも地蔵に変化して進めるイベントは面白いものが多かったです。
若武者verの七介君はイケメンでした(オイ
攻略キャラクターとおすすめ攻略順
攻略キャラクターは7名。
織田信行と百地尚光のみ攻略制限があり2周目から攻略可能です。
特に大きなネタバレ等はないので誰から攻略してもOKですが、参考までに私は明智光秀→織田信長→羽柴秀吉→徳川家康→織田信行→百地尚光→森蘭丸の順に攻略しました。
攻略キャラクター&キャスト紹介
攻略キャラクター | キャスト |
---|---|
織田信長 | CV:松風雅也さん |
明智光秀 | CV:野島健児さん |
羽柴秀吉 | CV:森久保祥太郎さん |
徳川家康 | CV:小野賢章さん |
森蘭丸 | CV:島﨑信長さん |
百地尚光 | CV:檜山修之さん |
織田信行 | CV:岡本寛志さん |
黒田官兵衛(夢灯り攻略キャラクター) | CV:興津和幸さん |
竹中半兵衛(夢灯り攻略キャラクター) | CV:柿原徹也さん |
個別ルート感想 (ネタバレON/OFFボタンあり)
明智光秀 CV:野島健児さん
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通称兄様。最初の内は笑ってしまうほど冷たいです(本当に!
しかし好感度を上げていくと「桔梗は周りにはにこにこするのに私には笑わない」とぼやいて下さるように…!
おおおあの光秀様が拗ねてらっしゃる…!?微笑ましい…!と思ったのも束の間、色々質問してくるほたるの口に饅頭を詰め込みまくるスチルには笑いました!鬼だなと笑。
後は風邪を引いた時や、照れながら懐剣を送ってくれるイベントが好きでした。素っ気なく懐剣をプレゼントしようとしたものの、ほたるに「あっ桔梗にですね」と言われて少し動揺するのとかもう…!
お話の方は光秀様から信長暗殺を命じられるものの、どうしてもそれが光秀様の本心とは思えず悩むほたる。落ち込むほたるを見て、遂に本当の目的を語ってくれるシーンではBGMの格好良さも相まって痺れました。
汚れ役に徹して信長様の天下を叶えようとする姿、ほたるを引き止めたくても最後まで素直になれない姿(振り返った時の表情…!)、どれをとっても最高すぎました。
何度でも言います、最高でした!!
余談ですが兄様が縦に銃を構えているカットインの服装、このイラストなんですが若干エプロン(または割烹着)っぽく見えませんか…?(失礼なこと言うな
織田信長 CV:松風雅也さん
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イラストからかなり渋い雰囲気を予想していたので実は最初に声を聞いた時、失礼ながら予想していたよりもお若いな…!と感じたのですが、子供のように活き活き街で過ごす姿を見て「ああ、ぴったりだな」と猛省しました。
しかし25歳とは!信長様お若いのですね。
信長様は切れ者なので最初からほたるの正体にも気付いている感じがしました。
部屋を訪れると色々な甘いものを差し入れてくれるのはほたるのために準備してくれてるのかな?と思っていたのですが、甘味が好きなのだと分かり微笑ましかったです。
信長様の天下泰平の世を作るという夢を聞き憧れを抱くほたるは、光秀様から信長様殺害の命を受けて「そんなことはできないししたくない」と迷います。
しかし迷いを見抜いた信長様から「堂々と為すべきことを為せ」と励まされ、「そうだ、信長様はこんなところで死ぬ人ではない」と全力で任務遂行を決意します。
そして信長様が上手く刺されたふりをして黒幕を引っ張り出す作戦お見事でした。
特にラストの本能寺の炎の中のシーンが!最高に盛り上がりました。
2人目に攻略したので、EDムービーがキャラごとに違う点にも驚きでした!
語彙力が無さすぎて感想を書こうとすると格好いいとしか言えませんが、本当に素晴らしかったです!!
罪の華エンドの信長様から投げられる言葉がめちゃくちゃ辛かったのですが、ほたるはそれを生きるよすがとして信長様の命を狙い続けるというのが、歪んでいるのにどことなく艶っぽくて良いエンドでした。
羽柴秀吉 CV:森久保祥太郎さん
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まずちゃらんぽらんに見える秀吉様が真っ先にほたるの正体に気付くのが面白いなと思いました。
私は序盤のこのイベントがあったからこそ「秀吉様、切れ者だな…!?」とぐぐっと物語に惹き込まれました。
ぐいぐいくる秀吉様のことを最初は苦手に感じるほたるですが、交流する内に無意識に少しずつ好意的に考えられるようになっているのが微笑ましかったです。
しかし仕事から逃げまわる秀吉様に投げかける3つの選択肢が「仕事に専念して下さい」しかない場面には笑ってしまいました。
信長様暗殺を遂行しようとするほたるを全力で止めにくるシーンが格好良すぎます。
彼を斬ってしまいほたるがひどく動揺するシーンで、光秀様が種明かしをしてくれるのですが、ほたるの心情を思うと可哀想で、「事前に教えといてくれよ…!」と思わざるを得ませんでした\(^o^)/
幸い秀吉様は軽傷で、斬られたのに「よしよし、怖かったな」と慰めてくれるんですよ…!なんていい男なんだ…!となりました。秀吉様の人柄もあり爽やかで良い終わり方でした!
徳川家康 CV:小野賢章さん
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女性が苦手ですぐに逃げ出してしまうため韋駄天の君との異名を持つ家康様。ほたるは信長様に頼まれて家康様の女性苦手克服のために屋敷に通うようになります。
ここは好感度を上げるべく心を鬼にして誘惑しまくりました(笑
争い事が嫌いで自然や動物が大好きな家康様の元に、小鳥の姿で訪ねるとすごく嬉しそうにしてくれるのが印象的でした。小鳥さんになったほたるをふかふかして欲しい…!(黙れ
家康様の女性嫌い(?)は、昔織田家にいた際に言い寄ってきた姫を避けようとして怪我をさせてしまったことが原因でした。
以降弁解しようとしては噂を流され、女性が脆いだけでなく敵に回すと怖いことを知ってしまったんですね(なお、噂を流されたのは家康様の好待遇に嫉妬した家臣達の仕業でもありました)
ほたるとの交流を経て、悪いことばかりではないと苦手が克服され良かったですね。
優しいだけでなくいざという時は強い家康様格好良かったです。
あと家康様大好きで本能寺にまで心配して着いてきてくれる徳川家家臣の皆さんが暖かかったです。
穏やかで縁側でお茶が似合う2人だなーと思いました(どんな感想
織田信行 CV:岡本寛志さん
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これまで遊んできた戦国を舞台にした作品では、織田信行という人物は大体殺害されていたり追放されていたりしたので、本作では味方なのかーと思っていたらそんなことはなかった。
信行様が抱えていたのは優秀な兄へのコンプレックス。
家臣に裏切られたのは自分に当主としての器がなかったからだと考えてしまう信行様は、次第に兄である信長様を妬むようになっていきました。
何というか環境や立場に追い詰められてしまった優しい人なんだな、と感じました。
他ルートでは失礼ながら光秀様に謀られている事に全く気付かない残念な悪役という印象で(本当にすみません…)、このルートでも途中までは可哀想な人だな位の気持ちで進めていたのですが、最後の本能寺で信長様に本心を語るシーンはBGM効果も相まってもうボロ泣きでした…!
去り際に信長様が彼にかけた「風は止み、ここより吹くはー」(恐らく追い風)と言いかけた台詞にも兄弟の絆を感じてブワッと。
信行様には自然豊かなところで平和に暮らして欲しいです…
何気に忍び達が彼の事を気に入って心配しているのも良かったです。
信行様には信長様とは違う、信行様だけの魅力があると思うので自信を持って生きて頂きたいですね…!
百地尚光 CV:檜山修之さん
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両親を亡くした幼いほたるを育ててくれた師匠。
主に修行をするうちに師匠と過ごした昔の出来事を思い返していきます。
幼い頃のほたるが無邪気で可愛いですね。寝ている師匠に枝を投げて怒られてる所は笑ってしまいました。
再会して最初の頃は、敵になるかもしれないのに馴れ合えないと避けられてしまうのですが、光秀様と信行様が手を組むことになり、師匠とも一応味方同士となります。
信長様暗殺の任をためらうほたるに師匠は忍びとしての生き様を諭します。
忍びの生き様を「淋しい」と語り、天下泰平の世で幸せに暮らしたいというほたるを甘いと一蹴する師匠ですが、本当はほたるの言うことも理解しており、信行様も救われて欲しいと考えていました。
立派な忍びに見える師匠にも甘いところがあるのだなーと思いました。
師匠のエンドは実は罪の華の方が好きかもしれません。
罪を犯したほたるを牢から助け出した事で共に行き場のない逃避行を続けるという内容なのですが、師匠はほたるが大切なのだなと改めて感じられ、ほたるも師匠の人生を奪ってしまったけれど一緒にいられて嬉しいという何とも罪深くて切ない内容でした。
森蘭丸 CV:島﨑信長さん
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幼少の頃から信長様に仕えてきた側近。
とにかく素直で可愛いです!個人的には市で桔梗に似合うかんざしを選んでくれるシーンが好きで、お店の人のおすすめを「ぜんぜん駄目だ!少しも分かっていない!」と全却下するのが面白かったです。
蘭丸君はいつも直球で光秀様に謀反の疑いがあると噂が流れた際、妹である桔梗に兄の行いを正すため手伝いを頼んできます。
しかしほたるの任務は彼の大事な信長様を殺すこと。
姫として自分を慕ってくれる彼に、忍びであることと信長様を殺さなくてはならないこと、二重の嘘をついているのが心苦しいほたるの心情が辛かったですね
宴の夜に戦ったことでくのいちだとバレてしまうのですが、信長様の前でほたるを切れと命じられ、できずに自分の首をかけて彼女を庇うシーンで胸が熱くなりました。
蘭丸君は桔梗が悩んでいたのをずっと見てきたから彼女の言動が嘘だと分かったんだなぁ…と。
そんな誠実な蘭丸君なので罪の華エンドの辛さは半端なかったです。
けれど罪を犯してでも手を下してくれたのは、大好きだったほたるをこれ以上苦しめないための彼の優しさと誠意なのだろうと…思いました…(心が死んだ
この決断に至るまでの彼の心情やこれからずっと背負っていくであろうことを思うと本当に辛いエンドでした。
本編の総評
ずっと読み方を勘違いしていた
まず真っ先に驚いたのがタイトルコールでした。
\げてんのはな/
( ゚д゚)!?
失礼ながらずっと「かてんのはな」だと思っていました…
正しくは「げてんのはな」だったんですね。
本当に10年前の作品?と言いたくなる演出面の素晴らしさ
OPはジャズっぽい?というか独特の雰囲気がありオシャレです。
個人的にすごいなーと思ったのが演出面で、時々入るムービーや動くスチル等にこだわりを感じました…!
余談ですが全力でサントラを検索したところ、PSP版のトレジャーボックスに付属しているとのことでそっとポチったのですが、大好きな華・一輪が入っていなくて愕然。
調べたところ、未収録曲は夢灯りのトレジャーボックスに付属しているとのことで、こちらも全力で探すことになったのでした。
シナリオはやや金太郎飴…だけど面白い!
正直お話の流れは全員ほぼ同じで金太郎飴なんですが、私はこの演出のおかげで毎回それはもう本能寺を楽しみにプレイしていました(笑
こんなに苦にならない金太郎飴は初めてだよ…!美味しい金太郎飴だよ…!!(何言ってる
周回は作業が大変
良い点ばかり書いていますが、悪い点としては作業が割と大変です。
本編をプレイした当時、コーエーさんの作品で私がプレイしたことがあったのは遙かなる時空の中で(無印)と金色のコルダ(無印)だけで、それらの作品よりは大分楽だと思うのですが、久々ということもありなかなか苦戦しました。
攻略サイト様を参考に大分楽をさせて頂いたものの、好感度を上げるためにキャラを訪問→クイックセーブ→ランダム発生する会話を選んで望む結果が得られなかったらロード…を繰り返したり、大きく好感度が上がる誘惑を成功させるためクイックセーブ&ロードを繰り返したり、とにかくロード地獄でした。
実は乙女ゲームにおいてクイックセーブ&ロードという機能を使ったのすら初めてだったので、慣れるまでは戸惑いを隠しきれませんでした…
あとは簡単なボタン押しの戦闘(ミニゲーム)があります。(同じ戦闘は2周目以降はスキップ可能)
本編と夢灯りを続けてプレイしたところ、最後の方は若干疲れが出てきてしまったので、私のように作業ゲーに慣れない方は余裕があれば本編の後に少し休憩を挟むことをおすすめします…
病み要素はある?
明確にヤンデレだ!というキャラはいませんが、PSVita版には追加要素として「罪の華エンド」というエンディングが存在し、ほたるが忍びとしての使命と心との間で揺れ動いた末に、使命を選んだ場合どうなったか……という未来が各ルートに存在します。
罪人となったほたると武将たちとの愛憎渦巻く(?)関係を描いた、若干仄暗い展開がとても良いので、病み要素好きさんにも是非チェックして頂きたいです。
まとめ
まずは本編の感想から書かせて頂きました!
正直「和」を題材にした作品があまり得意な方ではないのですが、本作はストーリー・キャラクター・BGMどれも素晴らしくてめちゃくちゃ楽しめました……
「和風の作品が苦手」「実在の武将を題材にした作品が苦手」という方にも、むしろそんな方にこそ是非触れて頂きたい作品です。
ざざっと駆け抜けた感じの感想となってしまいましたが、楽しんだ感ととにかく演出が素晴らしいんだ!という点が少しでも伝われば幸いです。
本当は罪の華エンドとかもっと語りたいことは沢山あるのですが、とりあえず力尽きたので本編の感想はここまでに…!次回は続く夢灯りの感想を書いていきたいと思います。
本日もお付き合い下さりありがとうございました。
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