デスマッチラブコメ! ちょこっと感想【ネタバレON/OFF有】

告白されると爆死する主人公景君の体質は”デスマッチラブコメ”と命名されます。

危機(告白されそうな状況)が迫ると、左手に刻まれたハートゲージが黒→緑→オレンジ→赤(死亡)と変化し、体にも不整脈や出血といった異常が出てきます。

ちなみにオレンジの時点で既に体のどこかで爆発が起きているらしく、吐血や流血など痛そうな描写にウワァッとなりました。

ヒロインズが登場していないシーンでもひっそりとハートゲージの色が変わるので、近くにいる！？と恐怖を覚えますよね(´·ω·`)笑

テンポの良い会話と独白・奇妙な状況が面白く、最初のうちは笑い話で済まされるのですが・・だんだんとシリアスになっていきます。

シリアスとギャグの塩梅が凄まじくて、真剣に考えてるところに斜め上のギャグが飛んでくるのでかなりカオスでした。

乙羽ちゃんとるみ子さんは夕方になると様子がおかしくなり、景君に迫るように。
毎日追い詰められる恐怖と「呪い」等のキーワードで徐々に不気味さが増していきました。

誰が何のためにやってるのかな、仲間の中に犯人がいるのかな？と考えだすと、

→まず友達が信用できなくなる。
→主人公の存在すら揺らぎ始める
→女子が全員不気味で誰一人信用できない(男子は癒し)

という謎の図が生まれました。
もう景君はあすか君とバカやっててくれたらいいよ…(逃避

あと景君の境遇がしんどくてウワァとなりました。

鈴さんが景君を引き取ったのは、クソな家族に育てられた自分が真っ当に子供を育てられるか、バカな子供をまともに育て上げられるかの実験で、それを泥酔した鈴さん本人から毎週聞かされていたとか辛すぎませんか…

愛が分からないと話すのも納得でした。
景君がいなくなって子供のように動揺する鈴さんを見て、愛情は本物だったんだなぁと安堵した私がいる。

乙羽ちゃんを連れ戻して終わりかなぁと思いきやそこからがすごく長かった。
黒幕との対決までに仲間への解説と日常パートを挟んだのは冗長に感じてしまいました。

乙羽ちゃん救出後の勢いのまま突っ走って欲しかったなーと思いますが、よくよく考えるとまだ明らかになっていない謎も沢山あったので無茶な話か。
要は細かい話はいいから早く！真相が！知りたいんじゃ！という短気が爆発したのでした(クソ

そして長かった割にはそこで終わる！？というところで終わるという、ジェットコースター的な勢いを残したまま終わる問題作でした。

異世界転移した景君を連れ戻しに行った乙女2名と怪異の後始末に向かった2名、説明回りに駆り出された2名のその後が気になりすぎます。続きが切実に見たいよ…(笑

全力で解散して終わりますが、なんだかんだ息のあったこの7人好きだなー！としんみりしました。

それにしても結局のところ景君の境遇がよく分からなかったんですが、美弥さんが話していた「魔性を持たせるために意図的にトラウマを与えられた実験体」だったと思って良いんですよね…？
実験台ならその後回収に来られなかったのかな？とか疑問は残りますが。

難しかったのは魔性とか契約とか専門用語の多いジンクス辺りの話と、各家の確執辺りですかね。
理解できたかできていないか危ういところで右へ左へスーッと聞き流しながら読んでいました(オイ

レイジングループもそうでしたが、謎の呪いを追いかけて先の読めない展開にハラハラしている時が1番面白かったなと思います。
実は超能力でしたで説明がついたり、妖怪大戦争的な展開が始まると冷めてしまう私(面倒くさい奴

☆仲間についてあれこれ

・るみ子さん
色々エキセントリックな子でしたが、言霊使い？の能力に目覚めてからは最強に生まれ変わりましたね。
この作品で1番最初にたどり着いたのが、自殺しかけたるみ子さんを救うエンドでした。
表面上はこれまで通り生活しつつ、るみ子さんとは共犯者という、愛とは違うけれど特別な関係で結ばれる内容で、不思議な関係ですが景君黒いなーと思ってしまいました。周りにバレた時が怖い。

・美弥さん
チート能力を持つ最強兵器。腹黒おっぱい。
美弥さんがいないと怪異に立ち向かえないけど100%信じるのもダメという、本当に一筋縄でいかない女でした…

レイジングループのおまけ辺りの話、ほとんど覚えていないのですが、どうも美弥さんがめー子なんですね？
正直レイジングループでのめー子は謎の女の子であまり印象に残っていないんですが…

ばーかばーか！みたいなレベルの低い言い合いをする美弥さんエンドが何だか可愛くて好きでしたw
景君にボロクソ言うのは愛情の裏返しと言いますか、実は結構気に入ってるのでは？

・乙羽ちゃん
暴力的すぎて正直好きになれなかったのですが、最後の最後に事情を知ってしまうと憎めない何かがありました。
もう一つの呪いって何！？と混乱しているところにあのエンディングが絶望すぎてウワアァァとなりました。最後に救いが見えたものの、皆が皆辛い状況で…
ある意味もう一つの美弥さんエンド感がありました。

・志乃歌さん
めちゃくちゃ頼りになる姉御でした。
景君が行方をくらませても毎回見つけてくれて、「うわぁぁ！」→「逃がすか！」的な流れからがっつり叱ってくれるやりとりが好き。
面倒くさい女と言いますが本当に良い子でした。
人から頼られたい気持ち、分かるなぁと深い気持ちに。

・亜須賀君
良きバカ友達で終始安心感がありました。
頭の切れるチャラ男って良いですよね…
事件から遠いようで近いような微妙な立ち位置から手助けしてくれる友人、良きでした。

・隆斗君
彼のセリフはなぜかCV櫻井さんで脳内再生されて困りました(何
終盤まで他のキャラに比べて彼だけ描写が少なかったので、影の薄さゆえに怪しさが増していくんですが…いい奴ですよね。
ラストバトルは良く勝てたなと思います。本当に。