PR

DesperaDrops デスペラドロップス 評価・感想・レビュー【ネタバレON/OFF有】

こんにちは、モッチです!

『DesperaDrops/デスペラドロップス』をフルコンプしましたので、作品紹介 →感想 → 個人的レビュー → 総評 → まとめの順に書いて行きたいと思います。

・ネタバレを含む部分は、「続きを読む」ボタンでワンクッション置かせて頂きます。

本日もよろしくお願い致します。

目次

作品紹介

『DesperaDrops/デスペラドロップス』(以降デスペラ)は2023年11月30日にディースリー・パブリッシャーから発売されたNintendo Switch向け乙女ゲーム。

イタリアへ留学中の主人公ミカは、友人とともにローマを訪れた際、殺人事件に巻き込まれ、容疑者として連行されてしまいます。

有無を言わさず連れ去られた先で出会ったのは、1つの手錠で繋がれた6人の犯罪者たち。

無実の逃亡者と6人の悪党。自由を求めての逃避行が始まる――

個人的レビュー

個人的には『良作』です
本作のポイント
  • 攻略キャラは6名+真相ルートあり
  • 主人公ボイスあり
  • 糖度控えめ&サスペンス色強めのストーリー
  • 共通ルートがかなり長め

共通ルート終了までにかかった時間はおよそ7時間、フルコンプまでにかかった時間は25~30時間ほどでした。

自分は文章を読んだらボイスを飛ばす&ササッと読み進めてしまう派なので、じっくり読み進めるタイプの方はもう少しかかるかと思います。

共通ルート中には、全員で協力して難関突破を目指す「ミッションモード」が発生。主人公が6分割された監視カメラの映像を見ながら、仲間に適切な指示を出していく、スパイ映画さながらのスリルあふれるシーンを楽しめます。

ただ周回時にはミッションパートの選択肢の多さがネックとなり、丸ごとスキップできればいいのになぁ……と思ったりもしました。Yボタン1つで行える選択肢ジャンプの挙動が速く、システム自体はかなり快適でした。

糖度は控えめですが、少しずつ距離感が縮まっていく恋愛過程はとても丁寧。
信頼→愛情への流れも自然で、出会ってから恋愛までのスピード感を感じさせない作りが素敵でした。

物語序盤の犯罪に対して潔癖な主人公の態度や、当たりの強い(冷たい)キャラがいる辺りは好みが分かれそうなポイントかなと思いました。

シナリオは『蛇香のライラ』『キューピット・パラサイト』などで知られる吉村りりか先生

キャラデザは『ファイアーエムブレム 覚醒・IF』などを手掛けたコザキユースケ先生が担当。

ぶっ飛んだ要素こそないものの、そつなくまとまった内容で初心者から上級者まで幅広くおすすめできる一作です。

ストーリーやおすすめ攻略順

ストーリー概要

2028年の夏。
イタリアのボローニャにある大学に留学中の天峰ミカ(主人公)は試験が終わったお祝いに、友人とローマへ小旅行に来ていた。

しかし、その旅行中に殺人事件に遭遇し、更にはその容疑者として逮捕されることに。

護送車に乗せられ運ばれる途中、突如、車が横転する事故によって自由の身となった主人公は、乗り合わせた6人の犯罪者と共に逃亡者となってしまう。

更には主人公が持つ「力」を狙う謎の襲撃者も現れ、警察と襲撃者の二手から追われる7人。

主人公の力に隠された秘密、襲撃者の正体、全ての始まりである殺人事件の真相……。

これらの謎を解き明かし、平穏な日常を取り戻すことはできるのか――

引用元:https://www.d3p.co.jp/desperadrops/

ヒロイン紹介

主人公:天峰ミカ(名前のみ変更可)

本作の主人公。イタリアに留学中の日本人大学生。
ローマで殺人事件に遭遇し、犯人の濡れ衣を着せられ逮捕されてしまった。

根っからの善人で悪いことが許せず、逃亡生活には後ろ向き。

生まれた時から、手に触れた相手の強い感情や記憶を読み取る力を持っており不用意に他人の心を読まないよう、常に手袋を身に着けている。

引用元:https://www.d3p.co.jp/desperadrops/

攻略キャラクターとおすすめ攻略順

攻略キャラクターは全部で6人。

攻略制限は存在しないため、誰から攻略してもOKです。

参考までに私はハミエル→サリィ→カミュ→ジブ→ラミー→アッシュの順に攻略しましたが、割と良い順番だったのでは?と感じました。

個人的なおすすめ順は、以下のとおりです。

① ハミエル
② サリィ
③ ジブ
④ カミュ
⑤ ラミー
⑥ アッシュ

エンディングはHappyとBadの2種類。Badにもスチルあり。

仲間の誰かと1度でもエンディングを迎えると真相エンドへの道が開放されます。

攻略キャラクター&キャスト紹介

アッシュ・マイヤーCV:鈴木崚汰さん
ハミエル・ルイスCV:加藤和樹さん
ジブ・ヴァルツァーCV:竹内良太さん
ラミー・カリエールCV:上村祐翔さん
カミュ・アインハルトCV:立花慎之介さん
サリィ・デル・テスタCV:伊藤かな恵さん

共通ルート感想(ネタバレON/OFFボタンあり)

続きを読む

突如横転した護送車から脱出した7人は、あれこれ揉めながらも行動を共にすることに。

主人公が根っからの善人かつ、なにかと良心の痛むタイプなのがちょっと苦手かも……と感じました。

例えば追っ手の車が炎上した際、運転手の心配をして1人で戻ろうとしたり、隠れ家にあった食料を食べるのを泥棒だと感じたり。

序盤は正直お荷物でしかないものの、方向性を決めてからは自分なりにできることを探して懸命に生きる道を探す強さに惹かれました。

それでも平穏な日常とのギャップにたびたび揺らいでしまう、普通の女の子ゆえの葛藤に苦い気持ちになるシーンも。

仲間たちとの絆が深まる一方で、足手まとい・お荷物になってしまう現実もしっかり描かれて泣けてきます。住む世界が違いすぎるんですよ……

そんなミカに対し、序盤やたらと冷たいのが詐欺師のハミエルさん。あまりにも冷たいので逆に気になってしまい初回ルートに決めました(笑

国籍も性格もバラバラな7人がそれぞれの力を活かし、奇妙なチームワークを発揮する姿は爽快感あり。

迫る危機にどう対処するか、ギリギリの綱渡り的なやりとりが多く、スリルあふれる展開が楽しめました。

メンバーは全員指名手配され顔が割れているため、エンドレス逃避行状態。街を歩くだけでも「見つかるんじゃ……」と不安がつきまといます。

しかし堂々としてた方が逆にバレないという謎の精神で普通に街に買い物へ出かけることがあり、「ちょっとみんな堂々としすぎでは!?」と無駄にヒヤヒヤする場面もありました。

犯罪を犯しながらの生活に少しずつ馴染んでいく主人公。そして一行を追いつめるヤバい権力者たち。

先の読めない展開は読み進めるほどに面白くなっていきました。

個別ルート感想(ネタバレON/OFFボタンあり)

ハミエル・ルイス CV:加藤和樹さん

続きを読む

誰とバイクに乗るか → ハミエルさん
誰と情報収集に出かけるか → ハミエルさん

↑ めちゃくちゃ嫌われている状況で、この選択ができるミカのメンタルがすごい……

何が気に障るのか、序盤は本当に冷たいハミエルさんですが、ミカが自らの手を汚すことをためらわなくなってからは、少しずつ優しさが見え始めます。

実はプロローグの護送車が横転した時、壁にぶつかりそうになったミカを受け止めてくれたのがハミエルさんだったと分かった時はめちゃくちゃ好感度が上がりました。嫌いな相手でも見捨てないの、普通にすごくないですか……?

実はハミエルさん、スペイン人と日本人のハーフで、幼い頃に自分と父親を捨てた日本人の母親の足取りを追っていました。

母親を憎む気持ちから日本人女性ばかりを狙った詐欺を繰り返していたとのこと。本人も八つ当たりだと自覚していましたが、最初の頃異様にミカに冷たかったのもそれが原因だったんですね。

でも真相は違っており、ハミエルさんの母親は父親とハミエルを心から愛していたことが分かります。実はハミエルさんの母親は20年前、何らかの事件に巻き込まれて以降、昏睡状態に陥っていたのです。

ミカの能力で母親の身に起きた全てが明らかになり、「これまでの人生は何だったのか……」と混乱するハミエルさんが痛々しかったです。

ミカと共にクラウンから逃げるため、2人が選んだのは事故死の演出。詐欺師であるハミエルさんらしく、嘘が鍵となるルートでした。

詐欺師として全世界を派手に騙すような盛大なパフォーマンスを披露してくれるのかなー、なんて予想していたので思っていたのとは少し違いましたが、互いのことを思うがゆえ互いを騙そうとする、どこまでもピュアでちょっと切ない物語が印象的。

カルロスさんは正直敵サイドかな?と思っていたのでいい人だったのが意外でした。どう見ても信用できない胡散臭い雰囲気が、良い感じにクセ者だったなぁと……笑

チャラ男が本当の愛を前に戸惑うシチュエーションが好きなので、大いに癒されたルートでした。

それにしてもハミエルルートで登場した敵・執行人(エンフォーサー)は強さが規格外すぎて怖かったですね……割とサクッと退場してホッとしたものの、さすがにこれで終わらないでしょうし、今後のルートでも関わってきそう。

詐欺師スキルをこれでもかと活かして立ち回るハミエルさんは、チームに欠かせない万能な男でした。

サリィ・デル・テスタ CV:伊藤かな恵さん

続きを読む

ミカのことをいつでも「お姉ちゃん」と慕うかわいい子。
エレベーターが関係すると判断が鈍る闇深い感じが気になり2人目に突撃しました。

気になる性別ですが、やはりというか男の子でした。というのも、サリィと行動を共にしていると、割と早い段階で男性では?と確信できるエピソードがちょこちょこ出てきます。

例えば意外と力持ち・筋肉がある的な描写が多かったり、手に触れて記憶を読み取った際、「お兄ちゃん」と呼ぶ女の子の声。湖に落ちて亡くなったお兄ちゃん、でも本当は湖に落ちたのは妹の方で……?等々。

蓋をした記憶の中に隠された過去とは……?
サリィの正体は亡くなった双子の妹・サリィになった兄・ウリアだったんですね。

サリィは自分のことをサリィと呼ぶのでこんがらがるのですが、「サリィは〇〇だったんだよねー」と語られる話は大体「記憶の中の妹はこうだった」を指しているかのようで、辛い気持ちになります。

フリをしているのではなく、完全に自分のことをサリィだと思っているので、都合の悪い話は聞こえていないかのようにスッパリ聞き飛ばす異質さに震えました。

ちょこちょこ噛み合わない会話にミカは違和感を感じつつも、理由が分からずにいます。

サリィルートの敵役は情報操作担当・コンサートマスター(コンマス)。

立ち絵のあるサブキャラうちの誰かかな、と予想してみた時、①ノエル捜査官②アイーダくらいしか思いつかなかったのですが、まさかの新キャラでした。このルートだけで新キャラ2人は出てきたし、まだ見ぬキャラがいるんだろうなぁ……

サリィの死は、ウリアがゲーム感覚で請けたハッキングの仕事が原因でした。仕事で商業施設を停電させた際、偶然エレベーターの中にいたサリィは、乗客のパニックにより踏みつぶされ犠牲に……

サリィを自分の手で死なせてしまったショックから記憶に蓋をし、亡くなったのはウリア、サリィは生きていると強い自己暗示をかけていたのでした。

ウリアを殺した犯人を見つけるため、ハッカーとなった設定のサリィ。記憶を取り戻した時、当然自分を殺そうとするのですが、ミカの説得で「サリィでありウリア」として生きていくことに。

性別上は男性ですが見た目は愛らしい少女。そんなサリィがふとした瞬間に見せる色気にドキドキしてしまう。型にはまらない2人だけの恋愛模様が素敵でした。

ここまでクリアした2ルートはいずれも敵組織がミカを狙った理由は分からないものの、ひとまず指名手配は解除され平和に暮らせそうエンドでした。

各ルートで敵役の1人にスポットが当たり、謎が少しずつ明らかになっていくのは面白いですが、個々が抱える問題については割とスピーディーに解決していく印象です。

解決というより「ひとまず前向きに進めるぐらいに回復した」状態というかなんというか。不足しているとは思いませんが、FDや続編でさらに掘り下げがあると良いなーと感じました。

カミュ・アインハルト CV:立花慎之介さん

続きを読む

日本の漫画やアニメが大好きで「愛の地球戦士」を自称するメンバー随一の変人。

あふれ出るオタク感が面白いお兄さんですが、言動や行動の端々からは育ちの良さが垣間見えます。

実はカミュさんの生まれは由緒正しい名家「アインハルト家」。厳格を絵に描いたような父親は家柄・名誉こそ全てな感じの人物で、幼い頃から自由なんて少しもなかったんだろうな……という事情が伺えます。

カミュさんは汚職や賄賂を繰り返して今の地位を手に入れた父を軽蔑しており、たびたび反抗しては揉み消されを繰り返してきました。

個別ルートに入った途端、2人は父親に捕まり実家へと連れ戻されてしまいます。しかし実はクラウンと繋がりのあった父親が、ミカを売るかわりにカミュさんの指名手配を解こうとしていることを知った2人は一緒に逃亡。

メンバーの中でもダントツに旅慣れない2人なので絶望的な旅になるのでは……と予想していましたが、意外にもほのぼの面白い旅路でした。

というのも、なぜか2人を擁護するようなニュースが流れており、「父の悪事を暴くため器物損壊罪に問われた息子とその恋人」という謎報道から道ゆく人々が応援してくれるんですね。

これもしや父親がカミュさんとミカを庇ってくれているのでは……?と、「実は父親いい人ルート」を期待してしまいます。

うさんくさい陰謀論に踊らされた学生たちがカミュさんとミカを担ぎ上げて「革命だー!」と盛り上がる辺りの展開には「ウヘェ…」となりましたが、逆陰謀論を流して奴らを正気に戻す手段を提案したミカは賢いなぁと感心しきり。良くも悪くも世論に踊らされやすい学生たちよ……

カミュさんのルートで何よりも衝撃だったのが、カメラマンのルカさんがモナークの従僕(フットマン)だったこと。

ということはサリィルートでチラッと話に出た「女王」ってもしや。私の中でレベッカさんが限りなくクロになりましたが、ミカが手に触れても黒い感情は一切見られないし、うーん分からない。

でもクラウンの誰かが持っているらしい「人の心を操る能力」って限りなく報道と相性がよさそうですよね。(やっぱり疑ってる

少し明らかになる情報を元にあれこれ予想しながら進める面白さがたまりませんな。これぞサスペンスの醍醐味。

全員が愛の地球戦士になるラスト付近では「一体何を見せられてるんだ…」という気持ちになりましたが、カミュさんとミカを心配した皆があれこれ世話を焼いてくれるのが微笑ましいなと。

カミュさんは愛に溢れており、特別な力はなくとも100%ミカを幸せにしてくれると確信できる光の男でした。

バッドもグッドも結婚を誓い合って終わるのですが、内容の格差が凄まじく……グッド→バッドの順に見たところ、辛すぎて床に崩れ落ちそうになりました。

ルカ、背景は何も分からずじまいでしたが、悪役のくせに温情(といっても自害用の薬ですが)をくれるあたり、何か複雑な背景を抱えてそうなんですよねぇ。

それにしてもカミュさんのテーマ曲、オーケストラみたいな壮大な音楽が面白く、流れてくるとほっこりします。

ジブ・ヴァルツァー CV:竹内良太さん

続きを読む

優しく頼りになるジブさん。元警察官らしく、追手に対しては冷静かつ冷酷に対処できるクールな男です。

最初の頃はためらいなく銃を扱うジブさんに恐怖を感じるミカですが、優しさに触れ信頼を寄せるように。

実際ジブさんメンバーの中で1番の紳士ですし、嘘や気休めを言わない正直さも信頼できるポイントで、ジブさんとバイクに乗っている時が1番安心できました。

ジブさんとミカの手探りな距離感がとても好きです。お互いを思いやる優しさと、一緒にいる時間が心地よい安心感。同時にお互い気まずさも感じているような不思議な空気感がなんか……良いんですよね。

おそらく自分は犯罪者だから、既婚者だからあたりからの諦めが混ざっているのですが、お互い好き合っているのに……と、もどかしい気持ちになりましたね。

ようやく想いが通じ合った時の「長い、長い旅路を終えた旅人がようやく故郷で眠りについたような、安堵がそこにあった」という表現に泣きました。なんですかこの詩的な表現はー!どんなものを食べたらこんな文章を思いつくんだろう……素敵すぎる(頭悪い感想やめろ

共通ルートでは常にミカに寄り添ってくれたジブさんですが、個別ルートに入り2人になった瞬間「自分1人でミカを守り切れるか不安」と弱気になってしまいます。

そんなジブさんに対し、キャスターのレベッカさんは「警察官への復職」を勧めます。そもそもジブさんが殺人罪に問われた事件は冤罪の可能性が高いそうで、無実を証明できれば復職も可能とのこと。しかしそこには触れられたくない事情があるようで……

現役だった頃、親友と共に警察署内の汚職を摘発しようとしたジブさん。しかし実は親友が警察側の人間であったことから、計画がバレてしまいます。

警察側はジブさんへの警告のため、テロリストだと偽って奥さんを射殺させ、それでも退かなかったために親友をも殺し、全ての罪をなすりつけて殺人犯に仕立て上げた……というどこまでも胸クソな真実が待ち受けていました。ジブさん不幸すぎませんか。

もろもろが解決した後のジブさんはひたすら可愛らしくて微笑ましかったです。毎日味噌汁を作ってくれる旦那……甲斐甲斐しい(笑
いつまでも幸せに暮らしてほしいですね。

全体的にレベッカさんがGJすぎました。復職も恋愛もレベッカさんがいなければ無理だったなぁとすら思います。敵側じゃないといいなぁ……

余談:ハミエルルートにチラッと登場したエンフォーサーが思っていた1000倍ヤバい奴でドン引きでした。
彼との決着シーンはまさに共通ルートのあのシーン再来でアツかったです。

ラミー・カリエール CV:上村祐翔さん

続きを読む

息をするように盗みを働こうとするラミー君。もはや盗みが生活の一部になっている様子の彼が一体どんな人生を送ってきたのか、知りたいような知りたくないような。ということで終盤戦に入った5人目はラミー君に特攻。

ラミー君とミカのやりとりはキラキラした青春が詰まっていて微笑ましい。普通を知らず1人で生きてきたラミー君にとって、どこか家族のような皆との生活は新鮮で温かくて、キラキラ輝いて見えるよう。

うまく言えませんが大切に思ってる感がひしひし伝わってきて、ほっこり心が温まりました。

しかしラミー君の過去はめちゃくちゃ重かった……

金持ち(デュラン)に拾われて幸せな生活を手に入れたように思えたラミー君と友人たち。しかしデュランが求めていたのは都合の良い駒で、子供たちは人を操る薬の実験体として傷つけ合うことに……

ぼかされていた部分も多かったのですが、
・ラミー君だけは薬を使われていない
・人に触られるのを恐れる
・鳥籠のような小部屋に囚われていた

辺りの話から、ミカには知られたくないラミー君の過去あたりは相当悲惨なものを予想してしまう。デュランは綺麗なものが傷つき壊れる姿が好きだったそうなので、恐らく……うん。

ラミー君のルートではクリステルを救うため、例の古城へ潜入することになります。他のルートではクリステルとは生き別れたっきりだったので少し新鮮。あの古城、3回目ともなるともはや実家感ありますよね(ないから

ラミー君のルートは逃亡色薄め&その後が気になっていたクリステルも絡むしで、途中までは面白くて仕方なかったのですが、家令さんの退場やクリステルのその後あたりが雑すぎて「ん??」となりました。

あんな普通の孤児院にクリステル預けて大丈夫か……?と思ったのは私だけじゃないはず。

爽やかな終わりは良かったですが、その後の2人が気になります。

アッシュ・マイヤー CV:鈴木崚汰さん

続きを読む

最後はアッシュさん。

他ルートを終えたあとだと寡黙ながら親切で可愛らしい性格なのだと分かる彼ですが、改めて共通の選択肢を選んでいくと冷たすぎてウワァァとなります(笑

他ルートでの優しさに慣れすぎていた。信頼を積み重ねた上での優しさだったんだなと。とりあえず最初にバイクに乗せてもらった時、サクッと置き去りにされそうになって笑いました。

しかしスキップしながら共通を進めていくと、どんどん優しくなっていく様子にほっこりします。

個別ルートに入ってからの2人の逃避行は他のどのルートよりも過酷で、通報と黒服まみれの限界ギリギリな生活に胃が痛くなります。

チャイルドナースの襲撃でアッシュさんが怪我をするも、治療する手立てがなかった時なんて辛すぎて「誰か助けて……」としか思えませんでした。

そんな2人に救いの手を差し伸べたのはスイス山中の村に1人で暮らす老人・ダニエルさん。ダニエルさんはミカとアッシュさんに亡くなった息子夫婦の姿を重ね、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれます。

ダニエルさん宅でお世話になりつつ、アッシュさんは畑、ミカは料理をしながら過ごす穏やかな暮らしが平和すぎて涙が出る勢い。

もうずっとこのままアッシュさんと農村生活を送っていたい……しかしそんな時間は長くは続かず、逃走犯だとバレて村人に通報されそうになった2人は旅立つことに。

2人が犯罪者だと知りながらも、触れずにいてくれたのだと分かるダニエルさんとの別れのシーンでは不覚にも泣いてしまいました。

アッシュルートでは色々新情報が出てきました。

まずモナークが冒頭で亡くなったハートフィールドさんだったこと。チャイルドナースはモナークの配下であり、チャンセラーの裏切りを知って離反。

クラウン内にいくつか派閥があるのは、これまでのルートでも仄めかされていましたが、モナーク派とチャンセラー派に分かれているのかな。

真犯人が明らかになったことでミカの殺人罪が冤罪だと証明され、元の生活に戻れて限りなく綺麗な終わり方。罪を償い出所したアッシュさんと再会するところで終わるこれ以上ないハッピーエンドでした。

真相ルートのちょこっと感想

続きを読む

真相ルートが共通ラストから分岐する流れなため、最後の攻略キャラ(私の場合アッシュルート)のセーブデータを残しておいて行けばいいか、なんて考えてた私。

アッシュルート分の共通ルートを進行中、「これで面倒くさいミッションともお別れかぁ」なんて考えながらプレイしていたのですが、途中からのデータでは真相に入れず、最初からプレイし直したら行けました\(^o^)/横着はできなかった。

真相ルートということでこれまで語られなかったアレコレが怒涛の勢いで明らかになります。
まずミカの祖母がクラウンの女王(クイーン)であったこと。孫娘であるミカは正当なクイーンの後継者と言えること。

クラウンの目的は現在の欧州の枠組みを再構築し、完全に統一されたヨーロッパ国を作ること。

クリステルはそのための象徴として、ミカはクリステルのそばで奇跡を強調するため利用されようとしていたのでした。

ちなみにミカの親友・アイーダはクラウンの構成員で、プロローグでミカとハートフィールドさんを合わせたのも彼女でした。

レベッカさんは最後まで1ミリもぶれずいい人でした……疑っていて申し訳ありません\(^o^)/

真相ルートでは、ミカを守るためにみんなが一致団結する流れが良かったです。

というかみんなミカのこと好きすぎません?どうやってミカを守るか口論になっていたり、ミカに対しては100%優しかったりと、愛が詰まっていて笑います。カルロスさんから猛獣使いと呼ばれるのも納得でしたね(笑

とにかく仲間たちとの絆がアツい!最初に逃げ込んだ隠れ家で再び集結する流れがアツい!とアツいづくし。
仲間たちのカラーが表示された後、思いが流れ込んでくる演出が最高でしたね。

実は謎の情報機関のエージェントだったカルロスさんの元、ラストはなんともブラックな職場に就職してしまいましたが、7人揃って新たな戦いの始まりを予感させる終わりが良かったです!

ちょっと意外な終わり方でしたが、よくよく考えたら皆んな犯罪者だから、幸せハッピーとはいきませんよね。クラウンの残党に命を狙われそうですし、良い形に纏まったのではと。

これは続編……ありますよね!?

ミカの能力の起源やクラウンの目的などは明らかになったものの、上位存在の元老院?みたいなのについてはノータッチでしたし。誰かのルートでチラッと話に出た、人の心を操る能力持ちについても回収されなかったなと。

是非とも真相エンド後の時間軸で恋愛面をパワーアップさせたストーリーが読みたいです。

個人的レビュー

デスペラの好きなところ

キャラクターの掘り下げが丁寧

共通ルートでは1人1人にスポットが当たり、どう見ても分かりあえなそうな個性バリバリのメンバーが団結していく流れが素敵でした。どのキャラクターにも自然と愛着が持てる、丁寧なストーリー展開が良かったです。

好みが分かれそうなキャラデザ

プレイ前は正直、乙女ゲームにしては華がないな……とか失礼なことを考えていたのですが(すみません)、進めていくうちにどんどん好きになりました。特にオジサマがカッコいい。

デスペラに物申したいところ

共通ルート長すぎ

これはむしろ「丁寧に描いて下さってありがとうございます…!」と感謝すべきところだと思うのですが、初回プレイ中「いつ個別に入るんだろう……」と少々ダレたのと、周回の大変さを加味して残念ポイントに加えさせて頂きます。

個別ルートの終わり方

がっつりネタバレではありませんが、さらっと内容に触れるので一応伏せさせて頂きます。

続きを読む

もろもろが真相ルートに集中してる関係で、個別ルートの終わり方が駆け足気味かつ「とりあえず危機は去った」レベルなのがちょっと気になりました。

一見幸せな終わりだけど、この先本当に大丈夫?と不安になりますね。

総評

ストーリー  : 4 out of 5 stars (4 / 5)
グラフィック : 4 out of 5 stars (4 / 5)
音楽     : 4 out of 5 stars (4 / 5)

システム   : 4 out of 5 stars (4 / 5)
ボリューム  : 4 out of 5 stars (4 / 5)

総合評価   : A

監視カメラの画像から状況を判断し、仲間たちに的確な指示を出していくミッションパートでは、チームのブレイン的な立ち位置で司令塔気分が味わえます。

選択肢を間違えると即失敗となるものの、直前からやり直し可能な親切設計がGood。ただ、「こんなの分かるか!」的なもの(右に隠れる?左に隠れる?とか→右→失敗!)もあり、割と理不尽さを感じるときも。

なにより周回プレイ時に毎回正しい選択肢を選ぶ必要があるので、選択肢を覚えておく必要があります。何度も書きますが、1度クリアしたミッションパートをまるっと飛ばせる仕組みがあれば……と思いました。

まとめ

モッチ

大ボリュームで遊びごたえバツグンでした!

とにかくボリュームが凄まじく、遊び終わった後の満足感が半端ない作品でした。

逃走劇ということで、作中危険と隣り合わせのスリルあふれるシーンも多いのですが、場面場面がパッと頭の中で映画のように再現できてしまうリアルな描写が良かったなぁ。

少々終わり方を雑に感じた部分もあり、めっちゃ面白い!とは言いませんが、仲間同士の信頼関係がしっかり描かれる作品が好きな方には迷わずおすすめできます。

ヤンデレ攻略キャラに定評のあるREDさん開発の作品だけに、ちょっぴり期待していた病み要素がなかったのは個人的に残念でした。

長くなりましたが本日もお付き合い下さりありがとうございました。

Switchやスマホアプリのおすすめ乙女ゲームはこちら!

乙女ゲームセール情報

ブログ村

いつも遊びに来て下さりありがとうございます!
↓良ければランキングも覗いてみてください。 にほんブログ村 ゲームブログ 乙女ゲー(ノンアダルト)へ
PVアクセスランキング にほんブログ村
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

乙女ゲーマーさんにおすすめのアプリ!

人公はあなた自身!自分の言葉で物語を進められる無料チャット型恋愛ゲーム『プラスメイト』がおすすめです。

頻繁に行われるアップデートにより、2023年現在の攻略キャラはなんと30名以上!頼りがいのある大人の男性から年下の彼、ツンデレからヤンデレまで、きっとあなた好みのキャラが見つかりますよ。

実際に遊んだ感想も記事にしているので、良ければレビューも参考にしてみて下さい!

この記事を書いた人

モッチと申します。
ゲーム特化のWEBライターとしてゆる活動中。
プレイした作品や漫画の感想をのんびり書き綴って行きたいと思います。
時々謎の生物にゃっこが出現します(誰

企業サイト様へレビューの納品実績があります。お仕事の依頼はお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ

プライバシーポリシーはこちらです。

コメント

コメントする

目次