こんにちは、モッチです!
いつも遊びに来て下さりありがとうございます。
本日は「参千世界遊戯 ~Re Multi Universe Myself~」の感想を、作品紹介 → 個別ルート感想 → 個人的レビュー → 総評 → まとめの順に書いていきたいと思います。
・ネタバレを含む部分は、「続きを読む」ボタンでワンクッション置かせて頂きます。
本日もよろしくお願い致します。
目次
作品紹介
参千世界遊戯とは?
本作は2013年に発売されたPC版に追加要素を加え、一部大人向け表現を削除したVita移植版です。
近未来の東京を舞台に、バウンティハンタートモエの活躍が描かれる、とにかく女性主人公がバリバリ活躍する作品を遊びたい!という方におすすめの作品です。
PC版からの変更点
・オリジナルおまけエピソードや新規CGが追加
・既存のイベントグラフィックをリファイン
1点注意点としては、攻略キャラクター「吉良誠士郎」のキャストが樋口智透さんから北山恭祐さんに変更になっています。
変更箇所は、PSVita版で追加されたパートボイスとのことです。
ストーリー概要
守るのは、もう一人の自分自身――。
今より100年は先の未来。
並行宇宙(マルチユニバース)が発見されてから40年後の地球。
人種の流動化と科学技術が進んだトウキョウ。
犯罪者を追うバウンティハンターを生業としているトモエは、カルト教団の殲滅対応中犯人を逃がしてしまう。
その数日後、公安移転管理局に所属する吉良誠士郎に 「もうひとつの地球にいる君が狙われている」 と告げられ、再びカルト教団殲滅協力を求められる。
混乱したまま、しかし自分の命を守るべく跳躍装置へと
足を進めるトモエであったが――。
引用元: https://dramaticcreate.com/sanzen/
共通ルートでは平行世界の話、世界を移動する原理など、がっつりSF系の小難しい話が語られ「もしや難しい話なのか・・!?」と少々不安になるかもしれません。
しかし個別ルートに入るときちんと人と人との交流が描かれており、しっかり萌えもありました。
尚、ルートによっては並行世界がほぼ関わらないまま終わったりもします(爆
ヒロイン紹介
主人公:トモエ・ナカハラ(CV.中島 沙樹さん)
トウキョウでバウンティハンターをしている主人公。
ハンティングの武器は刀。愛称は御前(正式名称:板額御前)。
刀にギミックを仕込んであり、いざという時はそれを発動させて戦う。
高額賞金が懸かっている凶悪犯の追跡を好む。
マンションに一人暮らしをしており、仕事上のパートナーはいない。
とある事件で逃がした犯人により、異世界の自分に危険が及んでしまい、誠士郎と異世界へ行く羽目になった。
引用元: https://dramaticcreate.com/sanzen/
甘いものが大好きでケーキ屋巡りを趣味とする可愛い面も。
パリッとした豪快な性格の姐さんで、とにかく強く格好良かったです!
ボイスありな点も嬉しかったですね。
攻略キャラとの会話で自分のことを「熱帯雨林に潜んで攻撃してくる女」などに例える場面では笑ってしまいましたw 申し訳ないですがアマゾネス似合い過ぎですトモエさん。
もう1人のトモエ:中原 静(CV.中島 沙樹さん)
医大に通う平行世界のトモエ 。大人しく礼儀正しい性格。
トモエとは正反対に見えますが、芯の強さには似たものを感じます。
急に平行世界から自分を守りにもう一人の自分がやってきたり、命を狙われたりというシチュエーションから、普通の乙女ゲーであれば静が主人公みたいだなぁと思いました(笑
攻略キャラクターとおすすめ攻略順
おすすめ攻略順:誠士郎 → オライオン → フェリクス → ライコウ
ライコウのみ攻略制限があり、他の3人を攻略後に攻略可能。
フェリクスのルートは若干真相に近い部分があるので、後半をおすすめします。
吉良 誠士郎 | CV:樋口 智透さん |
オライオン・ドレッドノート | CV:川原 慶久さん |
フェリクス・ジョフロワ | CV:小田 久史さん |
ライコウ | CV:子安 武人さん |
個別ルート感想 (ネタバレON/OFFボタンあり)
吉良 誠士郎 CV:樋口 智透さん
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トウキョウで平行世界との移動を管理する移転管理局に勤めており、トモエの仕事をサポートする担当官でもある。
トモエの命を狙う犯人を探すために協力し合うことになります。
過去に両親が殺害された事件の際、何度要請しても押収した遺品を全く返してもらえず、何一つ情報を渡してもらえなかったという経験から公安に不信感を持つトモエは、誠士郎のことはいい人だと理解しつつも、公安絡みの話が出るとつい八つ当たりしてしまいます。
誠士郎はその辺りの事情を理解した上で、遺族に寄り添わない警察の問題点をトモエに謝罪し、その不信感を払拭してもらいたいから待っていて欲しいと語ります。
普通八つ当たりされたら不快に思っても仕方がないのに、誠士郎はトモエの人柄を考えて不思議に思い過去に何かあったんだろうなぁと考えたのでした。
この時点でなんて誠実でいい人なんだ…!となりました(ちょろい
真面目で堅物な誠士郎が奔放で強い意思を持つトモエに惹かれていく様子と、同じ事件を協力して追う内に、自然と誠士郎に惹かれていくトモエの様子がとても良かったです。
誠士郎が手を尽くしてトモエに遺品の家族写真を返却する際、他の遺品が保管されているはずの金庫の中身が空であり、紛失していることに気付きます。
トモエにそのことを告げると当然激昂されるのですが、その時に「私を信用してほしい」と言えず「公安を信用して欲しい」と言ってしまったばかりに背負い投げされるシーンは、可哀想ですが少し笑ってしまいましたw
まああの状況で「公安を信用してほしい」はないですよね。信用できる要素が一つもないよ!
それでもトモエは家に帰った後、自分も大人気なかったことを分かっていて反省するんですよね。
こういう聡いところがいいなと思いました(少し短気ですが
トモエを狙っていたのは公安の上層部で、最初の依頼の際に顔を見られたことを恐れて証拠隠滅を図っていたのだと判明します。
手を下していたのはまだまだ下っ端で、公安がカルト教団と繋がっていた件などもっと上層部に悪い人間はいくらでもいると思われますが、残念ながら黒幕までは明かされませんでした。
それにしてもあの手この手でトモエの命を狙っては失敗する退役軍人ですが、あるバッドEDで寝ている時に手榴弾を投げ込まれてあっさりトモエが死亡するエンドがありまして、こんなに簡単に行くなら最初からこうしろよと思ってしまいました。
あとですね!トモエの両親の遺品が帰ってこないのは所長が金に困って売っていたのだというくだりにガクーッと来ました。
何か裏に大きな事件が関わってるからとかだと思ってたんですが、そんなオチだったんですね。
堅物なのにここ1番では女をダメにする男になるらしい誠士郎さん。
大変ずるくておいしいキャラでした\(^o^)/
オライオン・ドレッドノート CV:川原 慶久さん
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トモエと同じくバウンティハンター。
彼女を殺すよう法外な報酬のアンダーグラウンドな依頼を受け命を狙うも失敗。
自分の命を狙ってきたオライオンを探そうと情報を集める内、何と偶然にも馴染みの鍛冶屋で再会します。
最初の頃はトモエも「絶対殺す!」とピリピリした雰囲気でしたが、彼の謝罪を受け罪滅ぼしのため協力してもらうことになるのでした。
オライオンのルートで敵として登場するのは、他国から日本に武器を密輸しようとやってきた武器商人達。オライオンとは過去に因縁があるようです。
敵について詳しい情報を聞くために彼の部屋に行った際、カフェオレを入れてもらう間にエロ本を漁るトモエには笑いましたw 読み上げてからかうも、まあお仕置きされてしまいます。
オライオンは「知る事に意味なんてない」と、遠回しに自分の過去を口にすることを避けようとしますが、トモエは逃げるなと一刀両断。
いい雰囲気になって恋人になるか…?というシーンで、大家の婆ちゃん乱入により全て吹き飛んで行きました。婆ちゃんは強し
武器商人達はオライオンがPMCに所属していた頃の同僚。(PMC=プライベート ミリタリー カンパニー =傭兵のようなもの)
彼らはPMCを裏切り武器を奪って逃走した際、顔を見た者達を一族郎党皆殺しにしてきました。
自分が見つかればイギリスに残してきた家族達が危ない…と、オライオンは逃亡生活を送っていたのでした。
同僚達を目の前で銃で殺された恐怖から、銃にトラウマがあるオライオンにとって、銃の所持が禁止されている日本は心地よい土地でした。
武器商人達は日本に武器をばらまいて治安を悪化させ、それに対抗するために人々が武器を求めるという自分達のいいような国を作ろうとしていました。
家族のことを思い、彼らとの対峙を恐れるオライオンの代わりに私が奴らを殲滅する…!とどこまでもトモエが勇ましいルートでした。
敵の軍用ヘリに特攻して行くシーンなんて完全にヒーローだー!と思っていたら、トモエを救うために苦手な銃器を克服するオライオンも格好良いし、誠士郎の連携もタイミングバッチリだし、ラストバトルは熱くて最高でした!
唯一トモエの御前が半壊してしまったのは残念でしたが、勝利の女神万歳な展開でしたね。
オライオンが家族がいないトモエに思い出を作ろうと、ツーショット写真を撮って写真を送るエピソードは彼の優しさを感じて心温まりました。
それにしてもあまりにも選択肢ミスると即死するバッドが多いので、途中からもう回収しなくていいか…と投げたのですが(オイ)、オライオン√終盤に来てバッドにもスチルがあると判明。慌てて回収に戻ったのは内緒です((
フェリクス・ジョフロワ CV:小田 久史さん
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天才的な科学技術を持つ反政府組織のリーダー。
優秀な科学者であったフェリクス達の一族は、現大統領の部下に空間転移の技術を奪われた上で抹殺されたため、姪のヴィヴィアンヌ・仲間のラファエル・レオンと共に大統領への復讐を企てています。
空間に電子データで出来た糸を出現させて、相手を拘束したり切り刻むという戦法に、最初の戦闘の時「フェリクス君強すぎじゃない…?」思ってしまいました(笑
参千世界遊戯で格闘ゲームを作ったら、彼は確実にトリッキーなキャラになりそうで絶対面白いと思います(需要ないから
最初の時フェリクスに殺されかけたトモエですが、彼らが一方的にピンチに陥っているのを見捨てることができず、自分でもなぜかと思いながら助けます。
危機一髪の状況に颯爽と駆けつけるトモエが格好良かったです。
こんなん惚れますよね。
幼い頃に復讐を決意したフェリクスと、兄に復讐を誓った自分は似ていると考えるトモエ。
自分が果たせなかった復讐を果たそうとするフェリクスを見届けたいと、彼らの用心棒をかって出ます。
天才とはいえまだまだ若く年相応な少年らしさもあるフェリクス。
自分達の味方をすることで、トモエもテロリストの一員と呼ばれてしまうと罪悪感がある様子ですが、同時に仲間達を守るために今まで1人で頑張ってきた自分に味方ができたことを泣けてしまう位嬉しい…と思いふけるシーンにじーんと来ました。
仲間になってからはより年相応な感じで、トモエを意識しまくりで挙動不審なフェリクスと、好意に気付かずからかうトモエの図が面白かったです。
フェリクスは一度信用した人に心を許してしまうというトモエの推測は外れず、しっかり仲間内から裏切り者が出てしまうのですが、それを冷静に指摘してこっそり教えてくれる静が本当に有能な子でした。
誠士郎もどのルートでも本当良い活躍をしてくれますよね。
トモエからご褒美にキスしてもらおうとして、フェリクスから全力で妨害されるシーンは笑ってしまいましたw
黒幕については予想通りでしたが、大統領についてはこういうことだったのか…!と驚きました。
許されないけど何を犠牲にしても守りたいものがあったという意思の強さはすごいなと思います。
最後のトモエが助けに来るシーンは格好良かったんですが、SFチックなピチピチスーツに正直「何その服…!?」とずっこけましたw フル装備だそうなのでフェリクスの趣味かな…ううん。
これまであまり関わってこなかった並行世界の東京をメインにお話が進行したり、仲間同士のわいわい感が楽しいルートでした。
年下マスターとお姉さん、とても良かったです!!
ライコウ CV:子安 武人さん
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やばい兄。
乙女ゲーやばい兄アワードにノミネートできる位やばいお兄さんでしたよ・・!
ガチ近親なので苦手な人は本当に苦手だと思われます。
両親を殺し行方不明になった末、死んだものと思われていたトモエの兄であるライコウ。
フェリクスのルートで色々ねたばらしされていましたが、別世界の自分を殺して生きていたのでした。
(別世界の自分が死ぬと本来並行世界の自分も命を落としますが、自分で自分を殺した場合のみ殺した方は死なず相手の記憶が引き継がれる)
このルートで初めてライコウのトモエへの思いが分かるのですが、「自分が死んだ後も自分への復讐心を忘れられず想っていてほしい」とかなかなか歪んでいて良いなと思ってしまいました。
ライコウが両親を殺した理由は「自分が跡取りになる条件としてトモエを娶る」という約束を守らなかった上、トモエを見合い結婚させようとしたからで、兄さんガチな人だ…と戦慄しました。
ライコウがトモエに恋心を抱いていたように、静の兄:吾妻も静に恋心を抱いていました。並行世界で彼と出会ったライコウは「自分が静を傷つける前に殺してほしい」という願いを聞き入れて同化するのですが…
実は彼に意識を侵食されており、静を手に入れるために利用されていた感がありました。
吾妻は自分が静に嫌われないよう、ライコウに手を汚させて彼女を手に入れようとしたのかなと。
そしてダメだったら自分の知識で世界を壊してしまおうという、とんでもなく狡猾な男だったように思います。
結果ライコウは「トモエへの思いが拒絶されるならこんな世界はいらない」と並行世界同士をぶつけて世界崩壊を目論むのですが、皆で協力してライコウの目論見を阻止するという展開が熱かったです。
何より戦う力はなくても強い心で支えてくれる、トモエと静の友情が良かったですね。
二つの世界は離れてしまい行き来することができなくなってしまいましたが、フェリクスが頑張っていたのでいつかトモエと静は再会できるのではと思います。希望が持てる終わり方でしたね。
ライコウルートというより真相大団円でした。
兄さんと結ばれるのはバッドEDだけです。
一応PC版初回特典のアペンドディスクがあれば別エンドも見られるのですが、ハッピーエンドに至りそうなとある場面がごくごく短く描かれたものだったので、むしろこの先が見たかった!
正直兄さんは勘違い野郎みたいに見えて、ちょっと何だったんだろうって感じでしたね(酷い
個人的レビュー
サクサク遊べるボリューム
個別ルートは2~3時間位とさっくり遊べるボリュームでした。
システム面も快適で、選択肢ジャンプ完備で特に困る点もなく快適でした。
世界観に合ったBGMも○
オープニングテーマを歌われているのは、ペルソナ3のエンディング曲等を歌われている川村ゆみさんということで、最初からテンションが上がりました!
BGMではトモエが戦闘モードになった時の曲が特にお気に入りでした。
若干和風なイントロは武器である御前を意識しているのかな?と思いました。そこにコーラスで盛り上げてくるのが最高に格好良かったです!
ただ兄さんが降臨した時に流れる神々しい賛美歌のような曲にはちょっと笑ってしまいました。
選択を間違えるとすぐ死ぬバッドエンドが多い
これは割と不満でした。
バッドエンドが多すぎて、選択肢を間違えるとすぐ死にます。
・左に行く← ピッ
・右に行く
バーン!!
位の勢いで本当すぐ死にます。それはもうサクッと。
ただ死んで終了のエンドなら、もう少し数が少なくてもいいんじゃないかな?と思いました。
総評
ストーリー : (4 / 5)
グラフィック : (4 / 5)
音楽 : (4 / 5)
システム : (4 / 5)
ボリューム : (4 / 5)
総合評価 : (4 / 5)
とにかく主人公のトモエが強くて格好良い作品でした!
確か事前のレビューで「ヒロインが美味しいところを持っていってしまう(攻略キャラ達よりも目立つ)」といった内容を見た気がしますが、本当にそうかもしれません(笑
しかしながら戦うヒロイン最高でした!個人的には刀を構える立ち絵がお気に入り。
後はエンディングムービーと曲がキャラごとに違うのが凝っていて良かったなー!と思います。
まとめ
最後に
ということでフルコンプ感想でした。
個人的にはものすごく面白い!という感じではありませんが、普通に面白かったです。
バリバリ戦う強いヒロインがお好きな方には是非遊んで頂きたい作品でした。
戦うヒロインが好きな方におすすめの作品
戦うヒロインが好きな方には、『十三支演義』『喧嘩番長乙女』もおすすめです。
どちらも割と主人公が無双するので、いっそ攻略キャラより強い主人公(ヒロイン)が見たいんじゃという方は是非チェックしてみて下さい。
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