こんにちは、モッチです!
今日は「英国探偵ミステリア The Crown」をフルコンプした感想を、作品紹介 → 個別ルート感想 → 個人的レビュー → 総評 → まとめの順に書いて行きたいと思います。
・ネタバレを含む部分は、「続きを読む」ボタンでワンクッション置かせて頂きます。
本日もよろしくお願い致します。
目次
作品紹介
英国探偵ミステリアとは?
英国探偵ミステリアは2013年3月7日に、花梨エンターテイメント様からPSP用に発売された乙女ゲームです。
2016年にVita移植版である「英国探偵ミステリア The Crown」が発売されました。
今回私がプレイしたのはこの移植版になります。
内容としては、探偵を夢見る主人公エミリーが、ロンドンで巻き起こる事件に巻き込まれていく恋と冒険の物語といった感じです。
攻略キャラ5名に加えてサブキャラ2名のエンディング+真相ルートなどなどを楽しめる、ボリュームたっぷりな作品でした。
花梨さんの作品は女の子にも友情エンドがある点が個人的にポイント高いところです。
ほのぼのしつつ探偵業にいそしむストーリー
度々起こる事件を解決しながら進んでいく共通ルートは、ほのぼの+時々物騒くらいの割合でテンポ良く進んで行きます。
「君はどう思う?」的に意見を求められることもあるので、しっかり読んでいないと答えられず、「おおっ!?」となることもありました(笑
謎解きほど難しくはありませんが、ほどほどにプレイヤーに推理の機会を与えてくれます。
ストーリー概要
19世紀末のイギリス――
霧深き夜のロンドンの街を照らすのは、ガス灯に雲間の月。
紳士淑女の皆様、どうぞ夜道には気をつけて。
街に潜む悪党どもや怪事件が、貴方を狙っているかもしれません。
一度事件に巻き込まれたら……覚悟を決めて、お付き合いください。
冴えた頭脳の名探偵。 大胆不適な大怪盗。
さあ、ロンドンの街にビッグベンの鐘が鳴り響けば、
恋と冒険の幕が開く……!!
引用元:https://www.mysteria.jp/
ヒロイン紹介
主人公:エミリー・ホワイトリー(CV:大下 菜摘さん) ※名前のみ変更可
幼い頃に両親を亡くし、執事と2人で暮らしている少女。
16歳の誕生日に英国女王からの手紙を受けとり、その指示通り、名門ハリントン学園に入学。
学園で出会ったホームズJr.やワトソンJr.とともに、両親の死の真相を解き明かしていくことになる。
引用元:https://www.mysteria.jp/
攻略キャラクターとおすすめ攻略順
攻略キャラクターは全部で5人。
作品紹介欄にも書きましたが、上記5人に加えてサブキャラ2人+ベイカー街エンド&真相ルートが存在します。
ルパンとジャックには攻略制限があり、1周目での攻略はできませんでした。
私はワトソン→ホームズ→明智→小林→マープル→ルパン→ジャック→ベイカー街エンド→真相 の順に攻略しましたが、問題なく楽しめました。
内容的にホームズと明智は逆でも良いかもしれません。
また、小林とマープルはサブキャラにあたり、ボリュームは控えめです。好きなタイミングで攻略して問題ないと思います。
攻略キャラクター&キャスト紹介
エルロック・ホームズ | CV:鈴木 千尋さん |
ウィリアム・H・ワトソン | CV:白井 悠介さん |
ジャン・ルパン | CV:松風 雅也さん |
ジャック・ミラーズ | CV:長澤 まさともさん |
明智 健一郎 | CV:三浦 祥朗さん |
小林 誠司 | CV:山谷 祥生さん |
セーラ・マープル | CV:吉岡 麻耶さん |
PSP版からのキャスト変更あり
移植に伴い、PSP版から声優さんと原画担当さんが一部変更になっています。
自分は初めてプレイしたのがVita版だったので気になりませんでしたが、先にPSP版をプレイされている方は違和感があったりするかもしれませんね・・
【PSP版のキャストさん】
エミリー:明坂 聡美さん
ワトソンJr.:木村 良平さん
ジャック:藤原 祐規さん
小林 誠司:豊永 利行さん
セーラ・マープル:本多 真梨子さん
個別ルート感想 (ネタバレON/OFFボタンあり)
ウィリアム・H・ワトソン CV:白井 悠介さん
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大きなワンコと天真爛漫なワンコのような2人。
共通ルートからエミリー好きな感じがひしひし伝わってきて微笑ましかったです。
まさかの昔出会っていてワトソンが探偵を目指すきっかけになったのが幼いエミリーとの出来事だったと分かり、運命か…!となりました。
個別ルートでは切り裂きジャックに狙われるエミリーを守るため「このままじゃダメだ…!」と強くなろうとするワトソン。
エミリーを避けるようになりすれ違いが生じてしまうのですが、どんな時でもエミリーのピンチに駆けつけてくれるワトソンがヒーロー感あり格好良かったです。
エミリーは正義感は素敵ですが、
① 物音を立ててはいけない場面で音を立てる
② 1人で出歩くなと言われてるのに出歩く
等々で結果ピンチに陥りすぎでしたね(爆
しかし切り裂きジャックの顔が、どう見てもクラスメイトのジャックであることにツッコミがないのが気になって仕方ありませんでした(笑
エルロック・ホームズ CV:鈴木 千尋さん
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どこへ行っても優秀な父と比べられることにコンプレックスを感じている。
どこまでもクールで素直じゃないホームズですが、ほんのり見せる優しさが素敵でした。
ホームズルートではサブキャラも沢山活躍してくれて嬉しかったですね。
プライドが高く頑なな彼に、大切なものは何なのか気付かせるべくちょっかいをかけてくるルパンや、お説教するペンデルトンが素敵すぎました。
最後ニヤニヤしながら覗いているクラスメイト達には笑いましたw
なんでも自分の力で解決しようとしてきた彼が、仲間に頼ることを覚える良き成長物語でした。
ワトソンルートではただの敵といった感じだったモラン大佐の人間味というか、背景が少しだけ分かり、ホワイトリー家の事件との関係が仄めかされたのがよかったですね。
余談ですがホームズの独特な話し方(早くなる時がある?)は癖になりました。
声優さんは鈴木千尋さんとのこと、紅花のノールだ!と密かにテンション上がっていました(笑
後日談ではエミリーのことばかり考えてしまって事件のことが手につかなくなったホームズ。
開幕から甘々ですし、何とものろけですね。
自分の存在が彼の足を引っ張っている…と悩むエミリーですが、学園にいた時のように「自分達は探偵兼ライバルとして切磋琢磨する必要がある!」と、何とホームズとワトソンの事務所の1Fに探偵事務所をオープンさせます。
そうきたか!といった感じで、ホームズ&ワトソンvsエミリー&ハドソン的な終わりが何とも微笑ましくて良かったです。
ホームズはメインヒーロー感ありました。
明智 健一郎 CV:三浦 祥朗さん
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ド真面目ですが女性慣れしておらずすぐに照れてしまう様子が可愛い明智さん。
しかしその境遇はなかなかに可哀想な方で、東洋人ということで差別を受けるのは日常茶飯事。
自分の信じる道を選んだ結果、大好きだった師匠に放り出された過去から、受け入れてくれる場所を求めているような描写や、助けを求めるものを見捨てられない優しさと弱さが見え隠れします(´・ω・)
だからこそ誰であっても構わず手を差し伸べるエミリーに惹かれたのかな?と思います。
相棒の小林君が意外と(失礼ながら)冷静な子で、飛び出しがちなエミリーを諫めてくれたり、度々明智君を諭してくれたりする姿に感動しました。
「お前は守るべきものがいるとそちらを気にして戦えない。エミリーと子供達は俺が守るからお前は全力で戦え!」的な台詞は明智さんのことをよく分かっているなー!と痺れました。
本当に良いコンビですね。
明智さんルートは一緒に日本を目指すところで終わるのですが、日本での話が後日談ですごくしっかり描かれていて良かったです…!
一緒に日本の街並みを歩きながら最中を食べる話が見られたらなとか軽く考えていたのですが、もっと…かなりドラマチックで切ないお話でした(爆
断然明智さんが好きになりましたよ!
小林 誠司 CV:山谷 祥生さん
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明智さんルートから派生。
大事な話を立ち聞きして以降、ギクシャクしてしまったエミリーと明智さんを仲直りさせようと立ち回る小林君。
明智さんに鍛錬で自分が勝ったらエミリーと仲直りするよう言います。
しかし今まで一度も勝てたことがないようで、今回もボコボコにされているようです。
結局仲直りはできないまま3年生になり、明智さんと小林君が日本に帰る日がやってきます。
帰る前、小林君はエミリーに「自分が立派な探偵になってイギリスに戻ってきたら、助手になってほしい」とお願いします。
再会を約束をして別れる2人。
小林君エンドはサブキャラ枠なのでボリュームは控えめですが、明智さんに遠慮しつつもエミリーへの恋心を覗かせる小林君が甘酸っぱくてぐおお…となりました。
しかし明智さんとは気まずいまま終了…何だか寂しいですね/(^o^)\
セーラ・マープル CV:吉岡 麻耶さん
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まず言いたいのがマープル本当に可愛い…!エミリーと2人画面に立ち絵が並ぶと眼福でした。
ハドソンもですがミステリアは女の子が皆可愛い。
花梨さんのゲームは女の子の友情的なエンドも用意されているのが個人的にポイント高いです。
マープルと仲良くなり助手として事件解決を手伝うようになったエミリー。
一緒にお菓子を焼いたりほのぼのとした日々を送りますが、エミリーは卒業してからの進路に悩んでいる様子。
女王陛下から頂いた指輪が曇っていたり、何となく探偵業がうまく行っていない感じもしますね。
更に裏ではマープルとホームズ達が協力して、何やらエミリーを危険な事件に近付けないよう動いているような描写があります。
そんな何となくモヤっとする状況ですが、エミリーは皆に大切にされて、守られているんだなと感じられますね。
卒業後に事務所を開いたマープルの隣で、自分のやりたいことを探そうと心に決めるのでした。
ジャン・ルパン CV:松風 雅也さん
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ルパンはまず正体から物申したいですね!笑
共通ルートで早々に判明するのですが、何というか貴方かッ!みたいな意外性があり面白かったです。よく見ると名前そのまんまなんですけどね(笑
個人的には普段の姿の方が好きです。
正体バレのシーンではスチルが格好良くてキタ━(゚∀゚)━!となりました(笑
掴み所のない性格でキザなセリフが特徴。
近付くと遠ざかる彼に翻弄されつつも、惹かれていくエミリーという図。
両親の事件に関わる大切な写真を盗まれ、必ず取り返すとルパンを追い続けるエミリー。
写真を返す気はさらさら無さそうですし、拒絶する割にはエミリーがピンチになると助けてくれるルパンが格好良かったです。崖下に落ちた後の肌色洞窟スチルはキャーでした(笑)
いい加減慣れてきましたがエミリーはピンチに陥りすぎですね/(^o^)\
突如ルパンとモリアーティ教授の前に飛び出してきて、あっさり背後から撃たれて人質になるシーンはもはや失笑でした…w
母親の仇であるモリアーティ教授を殺すためにスペルバウンドに協力し、殺しはしないという自分の美学を曲げてでも復讐を遂げようとしていたルパンですが、父親とエミリーの説得で踏みとどまります。
個人的には追う者と追われる者的なSADENDが好きでした。
それにしてもルーピンがどういった経緯で女王陛下の指輪を賜ったのか非常に気になります(笑
ルパンのお父さん、奥さんと息子大好きなユニークおじさんで微笑ましかったです。特に後日談ラストでは爆笑しましたw
少しルパンから煙たがられてる感がまた面白いです。
ジャック・ミラーズ CV:長澤 まさともさん
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ジャックは敵サイドのキャラクターなのでどんな展開になるかワクワクしましたね。
偶然ジャックの犯行を目撃してしまうエミリー。しかしエミリーに目撃されたことに気付いたジャックは、すぐに立ち去るよう助言し見逃します。
ジャックが学園に来なくなったことで、彼が切り裂きジャックなのでは…?という噂が学園で広まります。
一方でエミリーを殺すよう命令され、できないと悩むジャックの葛藤が切なかったです。
エミリーのおかげで学校が楽しくなったジャック。自然に話しかけてくれる彼女は大切な存在だったんですね。
終始エミリーを守ろうとするジャックがとにかくいい子でキュンとしました。
物語がジャック視点で進むことも多く、彼の心情も分かりやすかったです。
最後は警察になるのかな?と思いきやペンデルトンに見込まれ、エミリーのボディガードとして雇われるのでした。
それは腕を買われたのもありますが、エミリーが家のために他の誰かと結婚することになっても、ジャックは好意を押し殺して守り続けなくてはならない、というもので…ペンデルトンの抜け目なさを感じましたね。
さらっとペンデルトンの素性が明かされていたり、ジャックにはこれから活躍してもらわなければ…的な台詞から、益々真相ルートが気になるのでした。
ベーカー街エンド&真相ルート
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ホームズとワトソンの好感度を同じ値にして共通ルートを終えるとこのルートに入ります。
ある日エミリーの家に爆発物が届きます。
すんでのところでペンデルトンがガードしてくれますが、あわや爆発の危機でした。
不安げなエミリーを見たホームズとワトソンが事件解決のためのボディガード(?)を買って出てくれます。
四六時中左右にホームズとワトソンが張り付くギャグな展開かと思いきや、机の中に爆弾を仕掛けられたりとなかなか穏やかではない展開に。
黒幕はモラン大佐配下の生徒でしたが、結局なぜエミリーを狙ったのか、生徒のホームズへの嫉妬など、何ともぼんやりした後味の悪い終わり方でした。
***
真相ルートに至るためには「全キャラクターの全エンド」を見る必要があります。
私は最初のルートで途中セーブを作り忘れたため「SAD ENDは見なくていいかー」といった感じに進めていたので、後から全ルートやり直すはめになり、エンドの回収に非常に苦労しました(笑
選択肢ジャンプがあるのがせめてもの救い…ですが共通ルートの選択肢が鬼のように多いので、できればGOOD ENDと一緒にSAD ENDも回収しておくことをおすすめします。
さてストーリーの方は両親や基金に関わるメンバーがなぜ殺されたのか、理由は判明しました…
が!
直接的な犯人を捕まえた訳でもなく、黒幕には逃げられ、ロンドンに渦巻く闇も解決できず…(むしろホームズの闇が心配になる)と何とも言えない終わりでした。
更に真相ルートをクリアすることで最後の後日談が開くのですが、エミリーが両親の事件について新たに手がかりを思い出したり、「2年後のロンドンで再び事件が…!?」→to be cotinued…という、明らかに次回作へ続く!といった終わり方で驚きました。
最後の最後で新キャラも登場していましたしね。
英国探偵ミステリアが発売されてから大分月日が経っていますよね…?ちゃんと続編出るのかな、と心配になってしまいました。
個人的レビュー
英国探偵ミステリアの好きなところ
魅力的なキャラクター達
サブキャラ含めたキャラクター達がいきいき活躍する様子は遊んでいて楽しかったです。
個人的にエミリー&ミスハドソン&マープルの女の子3組が可愛くて、画面に3人並ぶと眼福でした。
キャラクターごとのテーマBGM
キャラクターごとにテーマBGMが用意されているのが嬉しかったです。
盛り上がる場面で流れるとテンションが上がりますね。
ちなみにこのBGMに歌詞を乗せたキャラソンCDも発売されているとのことで、クリア後に聴きたくなりました・・!
歌われているのがPSP版の声優さんということで、悩んだ末購入に踏み切っていないのですが、今でも時々ア○ゾンをチェックしています(もう買おうよ
英国探偵ミステリアに物申したいところ
完結していない
面白かったのですが、そもそも完結していません。
100%続編に続く終わり方をしましたが、果たして続編は発売されるのか…このまま迷宮入りしないで頂きたいところです。
典型的な守られヒロイン
エミリーが軽率な行動からピンチに陥りやすく、攻略キャラに助けられるという展開がほぼ全ルートで展開される点は個人的にはマイナスでした。
しかもそんな行動を攻略キャラ達から「勇敢な淑女」と褒め称えられる辺りは、好みが分かれそうなポイントかなと思います。
時間制限のある選択肢
花梨さんのゲームあるあるですが、選択肢を選ぶ際に時間制限があるため少々焦ります。
あえて選択肢を選ばないことが正解の場合もあるので、システムとしては面白いのですが、ビビリな私には辛いところです。
アフターストーリーで立ち絵が変わるキャラがいる
1章分くらいのボリュームがある上、甘さもそこそこあり内容については大満足です。
しかし1名立ち絵が変わっているキャラがおり、個人的にちょっと「うーん・・」と思ってしまいました。(内容のネタバレを含むため伏せます)
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アマ○ンレビューで事前情報として知ってはいたのですが、なぜかワトソンの立ち絵が差し替えられていまして…
他の方が描かれているため浮いている上、めちゃくちゃガタイが良いのでか、可愛くない…と思ってしまいました(すみません
本編の後背が伸びて、3倍くらい食べるようになったという謎のフォローも入っていましたが、それにしても…w
総評
ストーリー : (3.5 / 5)
グラフィック : (4.5 / 5)
音楽 : (4 / 5)
システム : (4 / 5)
ボリューム : (4.5 / 5)
総合評価 : (4.1 / 5)
個別ルートは大体1人当たり3-4時間位。
選択肢ジャンプはあるものの、共通ルートの選択肢がものすごく多いため、毎回個別ルートに入るまでが地味に大変でした(笑
次の選択肢まで近い時は既読スキップ、遠い時は選択肢ジャンプ‥等々、だんだん使い分けられるようになりプロフェッショナル感が増してきます(どんなプロ
本作はほぼ微糖ですが、CERO:Cはルパン(エロ)とジャック(グロ)ルートのせいかな?と思います。
まとめ
最後に
エミリーと執事のペンデルトンとの、漫才のような息のあったやりとりが面白かったです。
ペンデルトンは従者という立場ですが、早くに両親を失ったエミリーにとって保護者的な立場でもあり、お兄さんみたいな存在でもあります。
そんな親しい間柄なので一切遠慮がなく(笑)、割と失礼なこともズバズバ言い合う様子は見ていて面白かったですw
クラスメイト達も仲良しで微笑ましかったですね。
作品全体の可愛らしいけれど、時々緊張感が走るような、独特な雰囲気がとても好きです。
なんとか続きが出てくれないかなぁ・・と願うばかりです。
本日もお付き合い下さりありがとうございました。